住職のつぼやき[管理用]

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和歌山県「熊野川町」でのボランティア

 去る9月3・4日、紀伊半島を中心に襲った「台風12号」による「豪雨被害」は甚大なものであった。
 全国で死者・行方不明者は〔100名〕を越え、平成に入って最悪の被害状況であるといわれている。
 大阪という〔日頃から(出前で)お世話になっている奈良・和歌山の〕隣接地に住んでいる僕は、機会があれば是非、ボランティアに行かせて頂きたいと思っていた。
ファイル 783-1.jpg(本町:北御堂を出発)
 そしてついにその機会が来た。
 浄土真宗本願寺派「大阪教区」が、被災地(日帰り)ボランティア活動要員を募集してきたのである。
 僕は(年甲斐も無く、この情報に)飛びついた。(ついでに娘も巻き込んだった。〔笑〕)
 そして、昨日、スタッフを含め〔13名〕、マイクロバスに乗って「和歌山県熊野川町」に出発した。
 出発時間は、朝の5時50分。到着まで「4時間」の長旅となった。(往復8時間、腰が痛なった)
ファイル 783-2.jpg(和歌山県新宮市熊野川町)
 午前10時、現地到着。
 現場の状況を見て、東北の津波被害地を思い出した。
 家々はなんとか残っているが、(二階まで水が上がって来たようで)住んで居られる方は少なかった。
ただ違うのが、家屋の残り具合だろうか。津波はエネルギーが強いため、洗いざらい押し流してしまったが、豪雨被害は、津波のような(すべてを押し流す)強いエネルギーはなかったように感じた。
 又、写真の『鉄橋』の高さまで〔水〕が来たらしく、木屑が絡んでいたのが下から見えた。
ファイル 783-3.jpg(新宮市災害ボランティアセンター)
 僕たちは、まず『新宮市災害ボランティアセンター〔熊野川サテライト〕』に行き、「ボランティア活動保険」に加入し、ボランティアを要望されているお家に向かうことになった。
ファイル 783-4.jpg(道具の揃った「熊野川サテライト」)
 サンダーバード2号機のコンテナのように、シャベル・つるはし・一輪車などが豊富に揃ったボランティアセンターから、いろんな道具を借りて、作業着に着替え出発。
 この日は、ひとり暮らしだった(水害を受けた)お婆さんのお家の中の後片付けが、主な仕事となった。
 すでに被災一ヶ月を過ぎていた為、家の中は埃まみれの泥まみれ、しかも冷蔵庫の中の品もそのままの状態。(臭いが・・凄かった)又、泥でめちゃくちゃになり(膨れて引き出しの開かぬ)タンスや膨張した畳などを皆で外へ運び出す。・・そんな作業の繰り返しで半日が終った。(綺麗さっぱりしたで。・・僕等の服は埃まみれになったが。)
ファイル 783-5.jpg(働くおじさん=坊さん)
 そして後の半日は、別の場所に移り、家の横の金網についた川の藻などを取ったり、庭を被った泥などを除去し排水が流れるようにしたりした。
・・そう一日のほとんどが、肉体労働でした。(僕にはきつかった・・。)
 そうそう、ちょっとしたハプニングがここで僕に起こった。
 それはあまりに埃がひどかったので、途中、ぼくは小川の橋の上で(隣の家からホースを引っ張って来て)顔を洗った。そしたら川の中にメガネを落としてしもた。(メガネ、メガネ・・。ヤッさん状態)
 急いで、川の中に入って探そうとしたら、ボランティアリーダーさんがそれを見て、さっと躊躇いもなく川の中に入ってくれて、一緒に探してメガネを見つけて下さった。(ほんま有難かったわー、感謝!メガネも割れてなかった)
 まぁそんないろんな事があったけど、様々な貴重な体験をさせて頂き、行かせてもらって良かったと思った。
 ・・帰ってきたら、もうへとへと。でも少しでも早く臭いを取りたくて、すぐにお風呂に入ったわ。
 でも、又、機会があったら、すぐに出動するで! 年甲斐もなく・・、もうええか。(笑い)

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