住職のつぼやき[管理用]

記事一覧

※画像をクリックすると拡大されます。

「お伺いします」

 今日の朝、いつものように本堂の掃除をしていたら、玄関で「お伺いしまーす」との声がした。
 どなたかと出てみたら、お寺の[総代]さんが居られた。
 何の用事かと思いながらも、ひとまず本堂に入ってもらう。
 総代さんは、僕を見るなり「前見た時より、元気そうですやんか!」と、言ってくださった。
 どうやら、僕の様子を見がてら、お見舞いに来てくださったようなのだ。
 「早く元の身体に戻したいと、必死でリハビリをやってるんです。」という僕に、
 総代さんは「必死はあきません。・・早く治そうと思ったらありませんで。また、何月まで治そうと期限を決めてもあきません。・・もし、その期限が来て治ってなかったら、自分ががっかりしまっしゃろ。・・今のままで良いと思ってリハビリをすることでっせ。・・そのスピードで治ってはることからして奇跡やと思わな。・・完璧の完治を目指したらあきまへん。
 そしてなるべく外に出ることも大切でっせ。・・歩いて人に会ってしゃべることです。自分が見せたくない、言いたくないところを恥ずかしからずに堂々としゃべることは、何も恥ずかしいこととちゃいますねんで。
 人は逆に『私にこの人は心を開いてくれてはる』と力になってくれることが多いんやから。・・それらが秘訣でっせ。」と言われた。
 何か僕は「早く治さなくてはいけない!」とあせってばかりいたけど、何気ないその一言二言で、楽になった。
 同じ病気を経験された方の言葉は、本当に身に染みる。
 
 

上に戻る