住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居:「新・三尺三寸の箸」(後編)

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(若者)「仏様っ、もう[極楽]の住民たちは、きちんと席についておられるようです。
 行儀良く、合掌して、ご馳走を頂こうかと・・・⁈
 ぎょぎょ、あのお箸は!
 [地獄]と同じものではありませんか⁉
 ・・・と、いうことは、
 むっむっむっ、やはり、伸びました!
 仏さまっ、やはり、極楽でもご馳走は食べれないのでしょうか⁈」
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(仏様)「見よっ、若者よ。地獄とは違って、極楽では、皆あのように、お互いが食べさせ合うのじゃ。
 あーーーんと、口を開けてなっ。」
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(若者)「あっ、解った!わかりました、仏さま。

 [地獄]と[極楽]の違いが!

 [地獄]では、自分さえ満足できれば良いと、思うがゆえに、幸福になることが出来ない。

 反対に[極楽]では、思いやりの気持ちが、皆を幸せにしてゆく。

 これが、[地獄]と[極楽]の違いなのですね!」
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(仏様)「そうじゃ、その通りじゃ!よくぞ、悟った、若者よ。
 これから、お前はその思いやりの気持ちを忘れずに、生きるのじゃぞ!・・では、さらばじゃ。又会おう!」
 と言って、Vサインをして去ってゆかれました。
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 やがて、この若者は綺麗なお嫁さんをもらいました。
 
 そして、赤ちゃんが生まれました。

 家事に子育てに忙しいお嫁さんに、この若者は、あの夢で見た[三尺三寸のお箸]を実際に作って、あーーーーんと、食べさせてあげて、末長く末長く、幸せに暮らしたということです。
 
 めでたし、めでたし。  おしまい

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