住職のつぼやき[管理用]

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水道管の尺八とオカリナ (二人の助っ人の話)

 昨日、今年最後の特養『白寿苑』での法話会を行った。
昨日のテーマは「今年一年を振り返り、ご自分は運が良かったと思いますか?そうでなかったと思いますか?」という事でお話し、結果的に仏教では〔運・不運に執われない生き方が大事〕というまとめ方で終えた。
 ・・ところで、ここでの『法話会』には最近お二人のゲストがずっと参加してくださっている。
 お一人はこの苑の近くにお住まいの〔M葉さん〕という女性で、この方はボランティアグループ『くみどり』という会を主催され、オカリナの演奏をされる。(余談であるが、オカリナの小型で〔コカリナ〕という楽器も持っておられ、先日聴かせていただいた。優しい々音色だった) そう、この方は音楽ボランティアとしてあちこちを回っておられるのだ。私の法話会にも、会の後半にこのオカリナでその季節にあった曲を演奏をして下さり、優しい雰囲気を作って下さっている。(この日は「ふるさと」を吹いてくださった)・・ありがたい助っ人である。
 そしてもうお一人・・。この方はこの苑の〔ケアハウス〕におられるS岡という男性で、ご趣味が水道管を改造して作った尺八を演奏することである。(これが又、本物そっくりの尺八の音色なのだから不思議だ) この手作り尺八で会の後半、やはりオカリナの後、季節の曲などを演奏して下さる。(時々、尺八とオカリナのデュエットもしてくださるから面白い)・・ではなぜ、この方が水道管で尺八を作ったのか。それは太平洋戦争で南方の国に出征しておられた時、退屈しのぎにジャングルの竹を伐って尺八を作り演奏し、気を紛らわせたのがきっかけだったらしい。《なんか小説『ビルマの竪琴』みたいやね。》・・それで戦後、水道関係の仕事をされ、残った水道管を再利用できないかと考えられ、戦争時の事を思い出し、尺八を作ったのが始まりということである。(これも余談だが昨日は水道管作りの横笛も見せてもらった。ほんま、なんでも作りはるわ!この人・・)
 それで今年最後の『法話会』は、この尺八で「ホタルの光」を演奏してもらい、無事に〆ることができた。二人の助っ人さん、感謝です。ありがとうございました。又、来年もどうぞよろしくお願い致します!合掌

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