(今日の講話クラブの風景)
「・・不思議なことですが、お年寄りの方々の(認知症の進みを遅らせる)気持ちの《スイッチ》が入る瞬間があるんですよ。
・・それは、住職さんが会場に《着物姿》で現れた瞬間なのです。
そのお坊さんの姿を見た瞬間、良い意味で皆さんは緊張されるのです。そしてお話が終ってお部屋に帰られた時、皆さんは又リラックスモードに戻られるのですね。
そのオンとオフの気持ちの《使い分け・(心の刺激)》は、24時間こちらに居られる方にとってすごく大事なことで、認知症の進みを充分に遅らせているんですね。
ここで介護の仕事をやってたら、それがはっきりと解ります」と、今日〔特養老人ホーム 甍〕の指導員Fさんは、講話クラブ終了後、僕に言われた。
ナマクラ変人僧侶の僕に、このようなお言葉を〔施設側〕からかけて頂いて、本当に光栄の極みである。
変人と光栄ついでに、そんな今日の〔講話クラブ〕の様子を少し書く。
(つばめちゃん帽子を被って話をする僕)
クリスマスが近づいたら、毎年演じている紙芝居に「幸福の王子」というものがある。
今日も今日とて、その紙芝居の前後に僧侶の格好で《イエス様の誕生日》のお話をして、それからこの紙芝居に移った。
(おもろいと思ったのは)皆さん違和感なく、手を合わせて聴いて下さり、中にはラストの《天使》が降りて来る絵の時には、会場から「ナムアミダブツ、ナムアミダブツ・・」とお念仏が聴こえて来た。(これには参った、というか『宗教』に垣根は無い!)と改めて思った。
「ちょっと危険な感じもする・・」と思われる方もあるだろうが、長い年月やり続けていると、坊さんがキリスト教の話をしても「あの人の話に危険は無い。言わんとする事はわかるでぇ・・」とすっと気持ちを理解して下さるのだ。(今日も帰り際そんな事を言って下さった方があった)ホンマありがたい。
・・で、「来月はお正月やから、今度は神様の話をしますね!」と言ってへらへらと今年最後のクラブを終えた。
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