先日、ご門徒宅へ、『月忌参り』に行かせてもらった時のこと。
お家に入るなり、そこの奥さんから「院主さん、私等(夫婦)、来月早々引越して、娘の家に同居することになりましてん。・・それで寂しいけど、今日でお別れですねん。長いこと有難うございました」と突然、言われた。
「えっ、それじゃ、この新しいお家どうされますの?」と聞くと、
「もう、別の人に売れましてん。・・ホンマ、計画が狂いましたわ。主人のボーナスを当てにしてローンを組み、この家建てたのに、仕事がなくなってしもて、・・リストラですわ。それで、仕事を探して回ったんやけど、なかなか無くてね。この年齢でしょう。・・あきませんわ。・・それで、決断しましてん。」と言われた。
今まで何も言われなかったが、さぞかし悩まれたのだろう・・。 これからの新生活、うまくいけば良いのにと、心から思った。
・・不況の波は回りまわって、お寺にも来ていると、痛感した一日だった。