「くっくっくるしい~。・・僕も目が霞んで来た。あぁっ・・そうか。僕達は頭が二つでも、身体は一つ。
毒が身体に回ってきたということか。・・罰が当ったんだな。やがて僕も死ぬという事か・・。」と、つぶやきました。
その時です。
その様子を《極楽浄土》から、じっと見て居られた仏さまが降りて来られました。
そして仏さまは、
「共命鳥よ。お前はまもなく死ぬ。最後に何か言っておきたき事はあるか?」と問われました。
共命鳥は、
「・・はい、仏さま。私は愚かものでした。
私は隣の頭よりも、優れている思っておりました。
しかし今、隣の頭が居てくれたからこそ、自分が生きてこれた事に気がつきました。
・・しかし、もう遅うございます・・。」
「いや、共命鳥よ。遅くはないぞ。 よくぞ、そこに気がついた。
そしてもう一つ大事なことは、他を害するものは、自分も害することになると云う事じゃ。解ったかな。」と、仏さまは言われました。
「・・はい、よく解りました。仏さま。」
「よしっ、それが解ったなら、お前を《極楽》へと連れて行ってやろう。
そして極楽浄土で、仲良く暮らすことの大切さを皆に説きなさい。」と言うやいなや、仏さまはその共命鳥を両手でそっと掴み、「シュワッチ!」と極楽へと飛び立ちました。
それで今でも、この二つの頭のある〔共命鳥〕は、極楽の国で、『支えあう』事の大切さを説きながら、優雅に飛び回っているということです。 おしまい。
(仏像はんこ愛子さんのTシャツ)
(おまけ)
『仏像はんこ愛子』さんが、この〔共命鳥〕を描いたTシャツを作られました。「これは、是非欲しい!」と思われた方は、『仏像はんこ愛子』さんのホームページへ、GO!
http://www.ac.auone-net.jp/~butsuhan/Tshirts.html(・・売り切れてないかなぁ・・〔笑い〕)
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