住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居:「共命鳥(ぐみょうちょう)のはなし」 (後編)

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「くっくっくるしい~。・・僕も目が霞んで来た。あぁっ・・そうか。僕達は頭が二つでも、身体は一つ。
 毒が身体に回ってきたということか。・・罰が当ったんだな。やがて僕も死ぬという事か・・。」と、つぶやきました。
 その時です。
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 その様子を《極楽浄土》から、じっと見て居られた仏さまが降りて来られました。
 そして仏さまは、
「共命鳥よ。お前はまもなく死ぬ。最後に何か言っておきたき事はあるか?」と問われました。
 共命鳥は、
「・・はい、仏さま。私は愚かものでした。
 私は隣の頭よりも、優れている思っておりました。
 しかし今、隣の頭が居てくれたからこそ、自分が生きてこれた事に気がつきました。
 ・・しかし、もう遅うございます・・。」
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 「いや、共命鳥よ。遅くはないぞ。 よくぞ、そこに気がついた。
 そしてもう一つ大事なことは、他を害するものは、自分も害することになると云う事じゃ。解ったかな。」と、仏さまは言われました。
 「・・はい、よく解りました。仏さま。」
 「よしっ、それが解ったなら、お前を《極楽》へと連れて行ってやろう。
 そして極楽浄土で、仲良く暮らすことの大切さを皆に説きなさい。」と言うやいなや、仏さまはその共命鳥を両手でそっと掴み、「シュワッチ!」と極楽へと飛び立ちました。
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 それで今でも、この二つの頭のある〔共命鳥〕は、極楽の国で、『支えあう』事の大切さを説きながら、優雅に飛び回っているということです。 おしまい。
ファイル 863-5.jpg(仏像はんこ愛子さんのTシャツ)
 (おまけ)
 『仏像はんこ愛子』さんが、この〔共命鳥〕を描いたTシャツを作られました。「これは、是非欲しい!」と思われた方は、『仏像はんこ愛子』さんのホームページへ、GO!
http://www.ac.auone-net.jp/~butsuhan/Tshirts.html(・・売り切れてないかなぁ・・〔笑い〕)

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