住職のつぼやき[管理用]

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東京からのお参り

 おととい、東京都にお住まいのうちの檀家さん親子孫(三世代)が、お寺にお参りに来られた。(お住まいは東京都だが、ご先祖のお墓は南河内〔うちの寺の近く〕にあるのだ。)
 それで、皆での〔お墓参り〕は何年かぶりなのだそうで、又、お孫さん(小学三年生)にいたっては、初めてのお墓参りなのだそうだ。(墓参りデビューおめでとう!)
 なぜ、また急にお墓参りを思い立ったかというと、それは〔東日本大震災〕の影響の為との事で、仕事場のビル内で今までにないような大きな揺れを感じ、初めてそこで〔死〕を意識されたらしい。(若いお婆ちゃんの談である)
 そして又、計画停電の実施もあり、暗闇の恐怖体験も重なって、ご先祖さまに、又、自分たちのお寺に一度皆でお参りをしておかなくてはと思い立ち、この日の〔お参り〕の実施になったという事である。(最近、そのような方が多い。・・ひょっとすると、大きな災害の後の神仏に祈ろう、縋ろうという気持ちは、平安時代から何も変わってないのかも・・。)
 さて、この小三のお孫ちゃんがジュースを飲みながら、僕に言った。「計画停電っていうのに、計画通りに行われないんだよ。突然の中止も多くて、じゃあ今日も中止かなって思ってたら、突然、30分遅れで、全部、灯りが消えちゃうんだよ。信号機も消えたままで、自転車で外にゆくのが恐いんだ。だから、その時は、家の中でずっとじっとしてるんだよ。」と言った。
 僕は「早く、そんな停電計画が無くなるといいね」と言うと、「うん」とだけ言って、突然立ち上がり、お寺の畳の上を走り回りだした。
 「ストレスたまってるんや」と思った僕は「思いっきり、走り回りってもええよ」とだけ言って、お茶を飲み干した。
 

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