住職のつぼやき[管理用]

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「老いる」という事について

 「こどもの日」ではありますが・・、
「老いる」という事について書かれた〔狂歌〕を一つ紹介してみたいと思います。(子供もいずれは「老い」ますので・・〔無理やりなこじつけ〕)
 それは、『仙崖(せんがい)』という、江戸時代の禅僧が作られた歌です。

 《老人六歌仙》禅画より
『皺(しわ)がよる 黒子(ほくろ)ができる 腰曲がる
 頭ははげる ひげ白くなる 
 手は震う 足はよろつく 歯は抜ける 
 耳は聞こえず 目は疎くなる
 身に添うは 頭巾(ずきん)襟巻き 杖めがね
 たんぽ温石(おんじゃく) 尿瓶(しびん)孫の手 
 聞きたがる 死にともながる 寂しがる 
 心は曲がる 欲深くなる
 くどくなる 気短になる 愚痴になる 出しゃばりたがる 世話やきたがる 
 またしても 同じ話に子を誉める 達者自慢に人は嫌がる』
 
 どうでしょうか。・・。この歌、ちょっとドキッとしませんか?
 僕はこの『仙崖』禅師が大好きで、この〔狂歌〕の禅画も実物を『出光美術館』で見たことがあります。(苦笑いしました!)
 いつか、飄逸な禅画をたくさん残された、このお坊さんの飄々とした生涯を『紙芝居』にしてみたいと思っています。

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