住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居:『天親菩薩(テンジンボサツ)三兄弟 』 (その1)

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 皆さんは『だんご3兄弟』の歌を覚えておられるだろうか?
『串にささって だんご だんご 
 三つ並んで だんご だんご
 しょうゆぬられて だんご だんご 
 だんご3兄弟 』というあの歌だ。
 あの一大ブームを巻き起こした〔童謡歌〕を、今回はもう一度、再考察してみたい。(何が言いたいねん!という突っ込みが入りそうだが、ちょっと今回の『紙芝居』の大事な導入部分なので我慢して頂きたい。・・)
 ちなみにこの3兄弟、串に刺さった順で、上から長男の『串団子 一郎』、次男『串団子 次郎』、三男『串団子 三郎』という、ちゃんとした名前がある。そして彼等は〔醤油だんご〕の種類なのだが、彼等の理想は〔こしあん団子〕なのだそうだ。
 又、これも我々はしっかり把握しておきたいのだが、彼等の憧れの女性は、どうも桜餅の『さくら もちよ』さんらしい・・。が、しかし『もちよ』さんの想い人は、柏餅の『かしわ もち彦』氏だといわれている。
 つまりどうやら、彼等は片思いでしかないようだ。
 しかし、友人は多い・・。静岡県出身の『湯のみ3兄弟』がそうで、長男から順に『茶の吉』、『茶のすけ』、『茶三郎』という名前がある。
 又、『だんご3兄弟』のライバルは、2段アイスの『バニラ&モカ』らしい。(いかにもライバルらしい名だ。おいしそうだが、生意気そうだ!)
ファイル 334-2.jpg(伝説のバックダンサーズ)
 ・・そして、あのアニメに登場していたバックダンサーの三人にも、ちゃんとした名前があり、『山田さん(当時54才)』、『斉藤さん(当時52才)』、『すぎしたさん(当時63才)』という名である。(ちなみにこの歌がヒットしたのが1999年だから、現在『山田さんは64才』、『斉藤さんは62才』、『すぎしたさんは73才』になっておられる。)
 ・・なんか書いてて馬鹿馬鹿しくなってきたが(嘘である。本当はとても気分が乗っている!)、これらの事は別にどうでも良い事なのであるが、この童謡の主人公の3兄弟と、今からお話する古代〔北インド〕出身の偉いお坊さま、『天親菩薩三兄弟』とが、凄く似ているので、僕はこの『紙芝居』の題名を、上記のようにした。
(そして『だんご3兄弟』の歌をエンドレスで掛けながら、この紙芝居を書いたのである)
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 ちなみに、弟想いの長男『串団子 一郎』と似ているのが、天親さまのお兄さん『無着(ムチャク)さま』。
 兄さん想いの三男『串団子 三郎』と似ているのが、天親さまの弟『獅子覚(シシカク)さま』。そして、「自分が一番!」の次男『串団子 次郎』が、今回の主人公『天親(テンジン)さま』である。
 本当は、この紙芝居の紹介を〔全二回〕で終らすつもりだったのだが、いらんことをごちゃごちゃ書きすぎたために、〔全三回〕にすることにする。
・・ちなみに、『だんご3兄弟』の替え歌で『残業3兄弟』や『談合3兄弟』、『海老名3兄弟』『ダチョウ3兄弟』なども当時流行ったそうだある。それを知って、その変え歌の中身を是非調べたくなり探したら、インターネット上で発見した。面白かったが、益々この『紙芝居』から離れていきそうなので(残念ではあるが)書かないことにする。各自調べて頂ければ幸いである。
 ・・ちなみに、二匹のドジョウを狙った曲が、『バザール3兄弟音頭』(歌:財津一郎)、『おどる3世代』(歌:五月みどり)などがある。
 ・・ちなみに、あのピアニスト『リチャード・クレイダーマン』氏も、この曲をカバーしてアルバムの中に入れておられる。(何考えとんねん!)
・・ちなみに、・・もうやめとこ。つづく

紙芝居:『王様と老人』 その3

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 「お椀一杯の水が『全世界の水よりも値打ちがある!』と言った者を当てよだと。・・う~ん、さっぱりわからんわい!?」と皆、さじを投げてしまった。
 そこで、例の大臣は又又、全力疾走!
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そして父に聞くと、「おおっ、それはおそらく砂漠で迷子になった者か、・・あるいは、今、息を引き取ろうとしている者だろう。・・かつて、ワシはそのように言った者を見たことがある」と述べた。
 大臣はそれを聞き、又急いで王様に報告した。
「おおっ、そうか、そうか。なるほど、なるほど!」と王様はその答えを隣国の王様に告げた。
 すると、しばらくして・・・、隣国の国王から、
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一通の詫び状とたくさんの宝石類が届いた。
 その手紙の内容はというと、「親愛なる隣りの国の王様へ ワシの出した難問によくぞ見事に答えられた。全問正解じゃ。・・正直言って、そなたのような知恵者のおる国とは戦いたくない。これまでの無礼はどうか許して欲しい、ごめんちゃい。 これから、お互い仲良くしようではないか。一緒に送った宝石はそのお詫びのしるしだ。どうか受け取って欲しい。 隣りの国王より」と書かれてあった。
 その手紙を読んだ王様は「ここにすぐ、例の大臣を呼べ。ほうびを取らす!」と叫んだ。
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 やがて、例の大臣が一人の老人をつれて、王様の前に現れた。
「王様、お許し下さい。私は王様のいいつけを守らず、年老いた父を隠しておりました。・・しかし、隣国の王の難題を解いてくれたのは、すべてこの老父なのです。どうか、私の褒美にかえて、この父と暮らすことをお許し下さい」と、大臣は深々と頭を下げた。
 それを見た王様は、自らの間違いに気がつき、大臣親子に詫びてこう言った。
「こちらこそ、どうか許してくれ。ワシは間違っておった。年を取るということは、たくさんの智恵を身に付けるという事だったのじゃな。よくわかった。大臣の父よ、礼を申すぞ!」と。
 そして、大きな声で家来たちに向って告げた。
「皆のもの!ただちに、遠くの森におられる御老人方をお迎えに行け!・・しかも丁重にだぞ! そしてこれからは、年を取られたご老人を大切にしない者は厳罰に処す!」と・・。
 こうして、この小さな国は大きな国にも負けず、末長く栄えたという事です。 めでたし、めでたし・・。
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紙芝居:『王様と老人』 その2

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「・・同じ大きさの二匹のヘビのオス・メスを当てろだと!・・誰か、答えが解る者はいないのか?」と、王様は大臣達を集めて相談したが、誰もわからなかった。
「困った・・。このままでは、わが国は滅ぼされてしまう」という王様のつぶやきを聞いた一人の大臣は、「そうだ、父上なら、答えが解るかもしれない!?」と、急いで家に帰った。
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「父上、かくかくしかじかです。解りますか?」と、大臣は父親に尋ねると、「それは簡単じゃよ。柔らかい布の上に、その二匹のヘビを寝かせてみよ。クネクネとよく動くのがオス、じっとしているのがメスじゃ」と言った。
 大臣は又急いでお城に帰り、父親に言われた通り、皆の前でそれを試してみると・・、
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「おおっ、大臣の言ったとおりじゃ!一匹はよく動き、もう一匹はじっとしておる!おそらく、これが答えじゃろう。大臣、アッパレ!」と王様は言った。
 そしてその答えを隣の国王に伝えると、しばらくして、又手紙とともに一枚の板切れが送られてきた。
 「ムムムッ・・、よくぞ答えがわかったのう・・。しかし、次の問題は難しいぞ。 今送った一枚の板切れのどちらが根元かを当ててみよ!」と、その手紙には書かれてあった。
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又もや難問!・・誰も答えがわからなった。
 そこで、又大臣は父親に相談に走った。
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「・・それは簡単じゃよ。その板切れを水に浮かべてみなさい。わずかに沈んだ方が根元じゃ」と父親は言った。
 そして、お城でその実験をしてみると、やはり父親の言った通りになったのだった。
「アッパレ!大臣、おそらくこれが答えだろう!」と王様は言い、隣の国の王様に答えを伝えた。

 ・・そして、しばらくすると又又、一通の手紙が届いた。
 その中には、「ムムムムッ、正解じゃ!ちくしょうめ!では最後の問題。これはちと難しいぞ!知恵をしぽって考えてみよ。 ここにお椀一杯の水があるとしよう。この水は『世界中の海の水よりも値打ちががある!』と、叫んだ者がおるそうじゃ。その叫んだ者はいったいどのような者かを当ててみよ?!」と言ってきたのだった。 
 ・・さぁ、皆さんも一緒に考えてください。
 答えはCMの後・・、ではなく、又次回!・・つづく

 

紙芝居:『王様と老人』 「雑宝蔵経」より その1

 「《老いる》という事実(真理)は、悲しい・・。でもはたして、《老い》はマイナス面だけなのだろうか?」 
 これは日本の『姨捨伝説』の元になったお話。(・・でも、ご安心を!元のお話はハッピーエンドで終わります)
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 昔、インドの或る小さい国に、たいそう〔老人〕嫌いの〔王様〕がいた。
 「なぜ、老人が嫌いなのか?」というと、「老人など、何も役にも立たない!」と思っていたからであった。
 それで、ついに王様は大臣たちを集めて、ある命令を出した。
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 それは、「大臣たちよ、今からすぐに、老人という老人は遠い森へ追い出してしまうように!」というお触れであった。
 大臣たちは、皆驚いた。・・が、王様の命令である。しかたなく、その『お触れ』を全国民に言い渡した。
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やがて、老人たちの国を出て行く日がやって来た。
 みな涙を流して、その別れを惜しんだ。
 老人たちは、わずかな食料と寝具を抱いて去っていった。
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 ・・が、しかし、一人の大臣だけは、その命令を守らなかった。
「私は、王様がなんと言おうと、この老いた父を追い出すわけにはいかない・・」と、その大臣は地下室に父親をそっと隠したのであった。
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 ・・ちょうど、そのような頃、隣の大国から、或る〔難題〕が持ち掛けられてきた。
 隣の大国の王様は、手紙でこのように言ってきたのだった。
「おっほん、我が隣の小さい、小さい国の王様へ。
 ワシは〔なぞなぞ〕が大好きなのじゃ。
 ほんでもって、今からお前に、三つのなぞなぞを出す。
 もし、一問でも答えられなかったり、間違っていたら、お前の国をただちに滅ぼす!よいか、本気じゃぞ!
 では、第一問。 今、お前に、二匹の同じ大きさのヘビを送った。どちらがオスで、どちらがメスか、言い当ててみよ!
 一発目からファイナルアンサーじゃぞ!」とMINOモンタ氏のような口調で迫ってきたのだった。
 さぁ、どうなる・・? つづく


 

 
 

紙芝居:『仏とご縁のものがたり』 (仏教もの19)

『縁(エン)』とは、人と人、又は人と物事とを結びつける不思議な力の事をいう・・・。
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昔むかしのお江戸の物語。
 〔深川〕という町に、『白木屋』という大きな材木問屋があった。
 その店には、年頃の娘が一人おり、店の主は、それはそれは可愛がって大事に育てていた。
 ・・が、ある年、その娘は大きな病に掛かり、医者もさじを投げるありさまだった。
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 それで、ここの主人は、鎌倉の円覚寺という大寺の名僧〔誠拙和尚〕の所に行き、病気平癒祈願のお経を上げてもらおうと頼みに行った。
 〔誠拙和尚〕は、快い返事をして、すぐに『白木屋』へ行く約束をした。 ・・ただし、「お布施はたっぷりと弾んでもらいますよ」と言って・・、そしてそのお布施の中身まではっきり言った。それは『金百両、米百俵』という大層大きなもので、それを前金で払って欲しいという事だった。
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 「大事な娘の命には換えられません。よろしゅうございます!」と主人は言い、・・やがて、円覚寺に金百両・米百俵が届いた頃、誠拙和尚は『白木屋』にやって来た。・・そして、こう言った。
「お前さんは死ぬんだね。・・こんな大金持ちの家に生まれて、その栄華も受けず、死ぬなんて気の毒なことじゃ。 しかし、『定命(じょうみょう)』と言ってな、命だけは、神でも仏でも変えられないのさ。死ぬ時は死ぬのだから、しっかり死になさい。」 
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「・・だがお前さんは幸せ者じゃ。ワシは今、お前さんの店から、金百両・米百俵を頂いた。 これは円覚寺の修行僧の胃袋に入る。今、円覚寺には五・六十人の僧がいるが、この中の五・六人は真の〔生き仏〕となる奴がおる。 そうすれば、お前さんは、その仏達と《ご縁》を結んだことになる。有難いことじゃ。だから、安心して、死になさい!」・・と、これだけ言うと、誠拙和尚はさっさと帰ってしまった。
 これには『白木屋』の主人はむくれた。「これでは、お布施のタダ取りではないか!おまけに、娘には『死ね、死ね』と言いおって!なんとひどい坊主じゃ!」と・・。
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 ・・が、一方、娘はというと、和尚の言葉によって『大安心』を得たのであろう。
 その結果、彼女の病気は「けろり」と直ってしまったという事じゃ。 めでたし、めでたし。

紙芝居:『王舎城の悲劇』 ~その4

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「おシャカ様!、私は今まで、あなた様の教えなど、耳も貸しませんでした。・・ですが、今、大変後悔をしております。・・どうか、こんな私ですが、お姿を御見せ下さい!私の心をお救い下さい!」と、イダイケ后は、必死で願いました。
 すると、不思議は起こり、月明かりにおシャカ様が現れたのでした。
 「・・有難うございます。おシャカ様、私は今、地獄の中におります。子が親を殺すという地獄を見てしまったのです。・・救いの世界など、この世に本当にあるのでしょうか? どうかお教え下さい!」
 その必死の訴えに、おシャカ様はこう言われました。「わかった。・・イダイケよ、では、今からお前に『極楽浄土』という世界を見せてやろう。」と、言うや否や、おシャカ様の眉間から金色の光が放たれ、イダイケ后を優しく包みました。
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「イダイケよ、ここが、阿弥陀仏という御方がお作りになった『極楽浄土』という素晴らしき世界じゃ。・・この世は決して地獄だけではない。このような清らか世界もあるのじゃ」と、おシャカ様は、『極楽浄土』へ行く方法を詳しくイダイケ后にお教えになりました。 (註:この極楽浄土に行く為の具体的な方法が、多くの枚数を取って『観無量寿経』には書かれてある・・しかし、それは又別のお話。ここではドラマ性を中心に進めていきたいのでカットする)
 こうして、イダイケ后は、牢獄の中で始めて《安らぎ》を感じたのでした。
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 さて、一方、アジャセ王子はというと、毎日『父親殺し』という罪におののき、毎晩眠れぬ日々が続き、ついに床についてしまいました。
「あ~っ苦しい・・。誰かこの苦しみを取り除いてくれ!」と・・。
 頼みのダイバダッタも、今は姿を消し、どこかで死んだとの噂が聞こえてきたのでした。
 見るに見かねた家来達は、成すすべもなく、牢獄の中のイダイケ后に、アジャセ王子の看病を頼みました。
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 イダイケ后は、弱った身体ではありましたが、アジャセ王子の看病を昼夜を問わず、一生懸命にされました。
 その甲斐あって、アジャセ王子の身体は、助々に快方へと向いました。
「・・母上、申し訳ございません。私が間違っておりました。私はなんと罪深い事をしてしまったのか・・。どうかお許し下さい」と、アジャセ王子はイダイケ后に言いました。
 すると后は静かに言いました。「アジャセ、そのような気持ちが湧いたのなら、是非、おシャカ様の元に参りましょう。おシャカ様におすがりし、是非にお話をお聴きしましょう」と・・。
 そして、やがて、病の癒えたアジャセ王子とイダイケ后は、ご一緒に、おシャカ様の元に向われました。
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「おシャカ様、私が愚かゆえ、世にも恐ろしい大罪を犯してしまいました」と、懺悔するアジャセ王子に、おシャカ様は静かに言われました。
「ようやく目が覚められましたか。・・お父上は、自ら犯した過去の過ちを反省し、これから苦しむ事になる、そなたの罪を少しでも軽くしようと、自ら命を絶たれたのですよ。・・なんと、子を思う深き愛情であろうか。これが本当の親というものなのですよ。そなたも、こののち、父を弔い、父のように懺悔する気持ちを常に持つ事。それによって、そなたの心も救われるでしょう。わかりましたかな」と。
 「はい、よく解りました。有難うございます。これから、どうか私達を正しくお導き下さいませ」と、アジャセ王子とイダイケ后は合掌され、深く頭を下げられました。
 こうしてお二人は、こののち、おシャカ様に深く帰依し、生き抜かれたという事です。
 おしまい
 

紙芝居:『王舎城の悲劇』 ~その3

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 ビンビサーラ国王が幽閉された事を聞き、イダイケ夫人は毎日、投獄された塔を見上げて、泣き続けました。 日に日にやせ細るイダイケ夫人・・。
 そんな姿を見るに見かねた息子〔アジャセ王子〕は、一日だけの約束で、王との面会を許しました。
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「あぁっ・・、あなた、なんという哀れなお姿に・・。さぁ、私は身体に蜂蜜を塗ってまいりました。これを舐めて滋養をお取り下さい。・・しかし、なぜ、このような事になったのでしょうか?」と、夫人は嘆きました。
「これも、よくよくの因縁であろう・・。このような目に遭うのも、自らが招いた事じゃ。・・しかし、イダイケよ、決して息子を恨むで出ないぞ。・・いつか、あの子を、正しい道に導いてやっておくれ」と、王はそう言いました。
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 「何っ!母上が身体に蜂蜜を塗って、父上に食べさせただと!許さん!母上も捕らえて投獄せよ」と、家来に話を聞いた〔アジャセ王子〕は、母親のイダイケ后も牢獄に入れてしまったのでした。
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 それから何日が経ったでしょうか。
 ビンビサーラ王は、ついに最後の時を迎えておりました。
「ああっ、すべては私の欲から始まった悲劇であった。しかし、私がこのまま死ねば、あの子は一生、父親殺しの罪に苦しむであろう。そうだ、私は自ら命を絶とう。・・おシャカ様、どうかあの子をお救い下さい・・」と言って、ビンビサーラ王は、自ら命を絶ったのでした。
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 王の死を、牢獄の中で聞いたイダイケ后は、「なんという事でしょう!自分の産んだ子供が、父親殺しの大罪を犯してしまった!これ程の地獄があるでしょうか・・。どうか、どうかおシャカ様、お救い下さい!」と狂ったように泣き叫びました。
 さあ、この後どうなるのか・・次回、いよいよ完結です!
 つづく・・

紙芝居:『王舎城の悲劇』 ~その2

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ビンビサーラ王は、〔仙人〕の死ぬ前の呪いの言葉に、夜な夜なうなされ、一度は、生まれたばかりの我が子〔アジャセ〕をお城から投げ捨て、殺そうとしました。・・が、偶然にも木に引っかかり、小指の怪我だけで済み、それを見て、自らの行いを恥じた王は、今度は目に入れても痛くないように可愛がり始めたのでした。
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 やがて月日は経ち、〔アジャセ王子〕は、立派な若者へと成長し、・・王も后も、昔の事などすっかり忘れてしまっていました。
 そんなある日、〔王舎城〕に一人の修行僧がやって来ました。
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 彼の名は〔ダイバダッタ〕といい、おシャカ様のいとこに当たるのですが、心根は悪いお坊さんでした。(・・ここの所は、真実かどうかは解らない。本当は真面目過ぎるお坊さんだったという説もある。:「レインボーマン」さんのからの情報)
 〔ダイバダッタ〕は、〔アジャセ王子〕にうまく取り入り、だんだんと信頼の篤い、相談役になって行きました。
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ある日、〔ダイバダッタ〕は、〔アジャセ王子〕に言いました。
「王子、あなた様は、昔、王様に殺され掛けたのですぞ。その小指の傷が何よりの証拠です。私はその秘密を知っているのです。・・実は、あなたは〔仙人〕の生まれ変わりなのですよ。今、王様を排除しておかないと、又、命を狙われますよ!」とたくみに王子を説得していきました。そして、ついに・・、
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 王子はクーデターを決行したのでした。
 「王よ、私が今からこの国の王様になる!あなたには引退していただく」と・・。
 驚いた王様は、抵抗しましたが、家来達に捕らわれ、七重の塔の牢獄に押し込められてしまいました。
 どうなる、ビンビサーラ王?!。 そしてイダイケ后は?・・。つづく

紙芝居:『王舎城の悲劇 (観無量寿経の話)』~その1

 「お経って何?」と、たまに聞かれる。
 「お経」とは、おシャカ様の言葉(お話)を記録した書物のことだ。
 では、いったいどれぐらいの量があるのか?
 一般的には、《八万四千》の法門があるといわれているが、実際の所、漢訳されたモノで《一千六百九十》ほどらしい。(全部読んだ事ないので、僕にはよくわからん!・・スンマセン)
 さて、その中でも、僕の宗旨は『浄土三部経』といって、「無量寿経」・「観無量寿経(カンムリョウジュキョウ)」・「阿弥陀経」という、三つのお経を根本にして、とても大切にし読経している。
 ・・前置きが長くなったが、今回は、その三つのお経の中の一つ『観無量寿経』を紙芝居化した作品を、(長編なので全四回に分けて)紹介したいと思う。
 この作品、独断と偏見のオレ流解釈の入った作品ではあるが、良かったら見てやって下さい。 合掌
 
 『王舎城の悲劇 (観無量寿経の話)』 (仏教もの21)
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 今から、2500年程前のお話。
 インドに〔マガダ国〕という大国がありました。
 そこの首都は〔王舎城(オウシャジョウ)〕といい、お城には〔ビンビサーラ王〕と〔イダイケ夫人〕が仲良く暮らしておりました。
 しかし、その御夫婦には、〔跡継ぎの子供ができない〕という大きな悩みがありました。
 そこで或る日、よく当たるという噂の『占い師』を訪ねました。
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「う~ん、むにゃむにゃ・・。王様、お子様は三年後にお生まれになりますぞ!こんなん出ました~」とその占い師は言いました。
 それを聞いて、喜んだご夫婦ではありましたが、「でもなぜ三年も待たねばならないのか?」と更に尋ねると・・、
「・・はい、ここより北の山で、唯今、一人の仙人が修行しております。この仙人が、三年後に死ぬのです。そして、その〔生まれ変わり〕として、ご夫婦の子供となって、この世に〔生〕を受ける事になるのです」と答えた。
「う~ん。しかし、三年も待たねばならんのか~」と王様はポツリと呟きました。
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 そして、やがて王様は、ある恐ろしい計画を思い付くのでした。
「后よ、ワシはとても三年も待てない。又、お前も歳を取って子を産むのが難しくなるであろう。・・そこでじゃ、今から家来を差し向けて、あの山の〔仙人〕の命を奪ってしまおうと思うのじゃ。仙人もその方が幸せじゃろう・・」と、なんとも身勝手な事を言い出したのでした。
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 ・・その恐ろしい計画は、やがて実際に決行され、仙人は見つけ出され、家来達によって、突き殺されてしまったのでした。
 その仙人は死ぬ前に「おのれ~。王舎城の王め!ワシは生まれ変わって、必ずお前の命を奪ってやる!」と言って息絶えました。
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それから不思議なことに、イダイケ夫人はすぐに懐妊され、やがて一年後、可愛い男の子をお産みになりました。
 この子供が、やがて父の命を奪う〔アジャセ王子〕なのでありました。 
 つづく


紙芝居:『注文の多い料理店』 (後編)

・・『西洋料理』を食べようと、〔料理店〕に入ったつもりが、なんとそこは、お客を『西洋料理』にして、食べてしおうという恐ろしいお店だった。・・さぁ、二人の男はいったい、どうなるのか!? 続きをどうぞ・・・。
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 ふたりは、恐ろしさに「うわぁ!」ガタガタ、ガタガタと抱き合って泣き出しました。
 一方、扉の向こうでは、二匹の獣の話声が聞こえて来ます。
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「だめだ、気がついたみたいだ・・」
「当たり前だよ。あんなに注文が多かったら、気がつくよ」
「でも、入って来なかったら、オレ達の責任だぜ!」
「呼ぼうか?・・おぉ~い、お客さーん、早くいらっしゃーい!
後はあなた達が、お皿の上に載るだけなんですよー」と。
 その時、その奥から、もっと恐ろしい大きな声が聞こえて来ました。
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「ゴロニャーゴ!!ワシの食事はまだ出来んのかー!!」と、まるで、それはトトロもビックリの〔猫バス〕の《恐怖バージョン》のような感じなのでありました。
 その大きな恐ろしい声に、二人の男は泣いて泣いて、あまりに泣いたものですから、顔が〔くしゃ伯父さん〕(古~!)のようになってしまいました。
・・その時です。
 後ろの扉を破って、(ドロンジョ様が、)いや、連れてきた犬が、部屋の中に飛び込んで来ました。
 そして、「ウゥー、ワンワンッ!」と叫び、奥の部屋に飛び込んで行きました。
『ウゥーッ、ワン、ワン!・・ゴロニャーゴ!ニャオ、ニャオ、ギャーゴ!・・ワンワンワンワン!』と、まるで『吉本新喜劇』のカンペイちゃんとめだかちゃんの大ゲンカのような声が響き渡り・・、やがて静かになりました。気がつけば・・、
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 部屋は煙のように消え、二人は寒さでブルブル震えて、草の上に立っていました。
 見ると、上着や帽子や鉄砲など、木の枝にぶら下っています。
 やがて、犬は「フゥ~」と言って帰って来ました。
 こうして、二人の男はようやく、自分達が助かったことに、気がつきました。
 そして、無事、町まで帰って来る事が出来ました。
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 しかし、いっぺん、くしゃくしゃの紙くずのようになった二人の顔だけは、お湯に入っても、二度と元に戻らなかったということです。(これがホントの『お仕置きだべ~~』)  おしまい

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