今日から、何回かに分けて「地獄めぐり」の紙芝居を見て頂きたいと思う。
・・以前、「地獄」という世界を、『往生要集』という書物をお手本にして、『紙芝居』化してみたのだが、今回はその『往生要集』にさらにプラス、『よみがえり草紙』という古書と、上方落語『地獄八景亡者戯(じごくはっけい・もうじゃのたわむれ)』、そして『矢田地蔵縁起』をミックスしアレンジして、もう一度作ってみようと試みたのだ。(僕はこんな話が好きなんです・・。)
又、この物語には、《姉妹品》「極楽のはなし」という別の「紙芝居」があって、この「地獄のはなし」にリンクしてゆくのだが、それは又、別のお話。・・取りあえず、「地獄」編からどうぞ・・。
昔々、奈良の都に、大きな油問屋が一件あった。
そこの主を〔大和屋:悪兵衛〕と云った。
悪兵衛は、大金持ちで、ケチで、意地悪であった。
或る日のこと・・。
悪兵衛が、いつものように晩御飯を食べていると、おかずの芋のにっころがしが喉にひっかかってしまった。
「う~っ、苦ひい~・・」
「旦那さまー、大丈夫ですか?!」と、店の手代は皆驚いて、悪兵衛の背中を叩いたり、こすったりしたが・・、結局、そのまま悪兵衛は気を失ってしまった。
「あぁ~、わしはこのまま死んでしまうのか~」と、薄れてゆく意識の中で、悪兵衛はそうつぶやいた。
気がつくと、悪兵衛は真っ暗な世界に、ひとりポツンと立っていた。
そこへ、猛スピードで、一匹の鬼が《車》を引いて現れた。
「悪兵衛!お前を迎えに来た。今からお前を《閻魔大王》の元につれてゆく!・・お前は死んだのだ!」とその鬼は言って、無理やり、悪兵衛を車の中に押し込んだ。 すると、その車は〔火の車〕となり、燃え上がりながら、又走り出したのだった。
「あっちっちっ、あっちっー、わしは郷ひろみじゃないー!」と悪兵衛は、窓から叫びながら、〔火車〕は、暗闇の底へと、真っ直ぐに突っ走って行ったのだった。
つづく
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紙芝居:「地獄のはなし」 その1
紙芝居:「アミダ仏物語」 (後編)~エピローグ

こうして、〔法蔵菩薩〕の長い長い修行生活は、延々と続いた。
やがて、気の遠くなるような歳月が流れ・・、そしてついに、
〔法蔵菩薩〕は、悟りを開く時が来た。
そう、ついに《48の誓い》・マニフェストが、すべて達成されたのである!(KANさんも見習って欲しい・・。)
名前も〔法蔵菩薩〕から、尽きる事の無い《寿命・光明》、そして《お智慧》を意味する〔阿弥陀(アミダ)仏〕という名に変わった!
そして、〔アミダ仏〕の悲願であった、(すべての人々を迎え入れる世界)《極楽浄土》は、ついに完成した。
・・それは、素晴らしい世界であった。
その広さには限りが無く、空気は澄み渡り、いつも心地よい風が吹いていた。
空には美しい鳥が舞い、花は咲き乱れ、七つの宝で出来た大地、宝の木々、宮殿、楼閣、澄み切った池。
まさに《極楽浄土》は、人々の理想の楽園であった。
そして、ここの住人たちは、食べる事や着る事の煩わしさなどから開放され、日夜、〔アミダ仏〕の元で修行に励めるのであった。
そして、今や《仏》となられた〔アミダ仏〕は、普段は、ご自分の《極楽浄土》に居られるが、
誰でも、この仏におすがりすれば、ただちに多くの〔菩薩〕様たちをつれて、お救いに来て下さる。
・・なぜなら、〔アミダ仏〕の願いは、すべての人を救うことにあるのだから・・・。」
(お釈迦さま)「これで、わしの話は終わりじゃ。・・どうじゃ、皆の衆。 お前達は、この《極楽浄土》という国に往ってみたいかな?」
(弟子たち)「はい、往ってみとうおま!」
(お釈迦さま)「よし、それでは、この国に往く方法を最後に教えよう。
それは、この〔アミダ仏〕を褒め称え、そのお名前をこうお呼びするのじゃ。・・〔ナム(帰依の意味)・アミダブツ〕と。」
(弟子たち)「はい、ナムアミダブツ、ナムアミダブツ・・。これで、よろしゅ、おまっかいな?」
(お釈迦さま)「それで良い、それで良い。・・では皆で一緒に、称えようかのぅ・・。ナムアミダブツ、ナムアミダブツ。」
(お釈迦さま・弟子たち)「ナムアミダブツ、南無阿弥陀仏・・。」 おわり
紙芝居:「アミダ仏物語」 (中編)

(世自在王仏)「・・どうした、法蔵。何か悩んでおるようじゃな? ・・感じる、感じるぞ、・・いかんぞ、悩みは暗黒面に通じる。フォースじゃ、フォースの使ってしゃべるんじゃ!」
(法蔵菩薩)「はい、〔マスター・ヨーダ〕・・じゃなくて、〔マスター・セジザイ〕。マニアックな表現は、顔だけにしてください。・・話を元に戻します。
私は、自分が仏となって〔仏の国〕を作り、・・頑張って《自力》で修行して来た者達だけを、受け入れる世界を築こうと思っておりました。
・・が、それでは、不十分である事に気がついたのです。
なぜなら、自分の力で修行ができない弱い人々が、多くいるからです。
私は、それらの人々を救いたいのです!」
それを聞いて、〔世自在王仏〕は、
「ほぉ~、お前の望みは大層大きいようじゃな」と言った。
(法蔵菩薩)「はい、〔マスター・ケノービ〕・・じゃなくて、〔マスター・セジザイ〕。 私はすべての人々を救う為に《48個》の誓いを立てたのです!」
(世自在王仏)「何っ!《48個の誓い》だと! まるで、相撲の決めワザのようなその数字!
・・具体的にその中身を(掻い摘んで)教えてくれんか?!」
(法蔵菩薩)「はい、マスター。この誓いは、罪ある者、無い者、すべての人々が救われる為に、立てました。
いわゆる私の《マニアック》、いや《マニフェスト》です!
その一つ・・。
もし、私が悟りを開き、《仏》と成って《仏の国》を完成させたのち、その理想世界に、地獄の苦しみを受そうな者が、一人でも出そうならば、・・私は決して仏にはなりません!
二つ・・。
もし、私の《寿命》に限りがあって、死んでしまい、《仏の国》がその時、崩壊するようなことになるなら、・・私は決して仏にはなりません。(仏の国を、永遠に存続させるのです!)
三つ・・。
又、私が仏となり、その体から発する《光明》に限界範囲というものがあるのなら、・・私は決して仏にはなりません!(私の発する《光明》は、どこに居ても、どこまでも届くのだ!)
四つ・・。
これらの私の誓いを信じ、私の築いた世界に生れたい(来たい)と願うなら、必ず、その者たち皆を招き入れます!・・もし、それが叶わないのなら、私は決して仏にはなりません!
五つ、六つ・・・(中略)、そして・・四十八!」
こうして、法蔵菩薩は、《48個の誓い》を高らかにたてた。
そして最後に・・、
「〔マスター・セジザイ〕、私はこの《マニフェスト》がすべて達成されたその時、はじめて仏となることを誓います!そして理想の〔仏の世界〕を作ります! それが叶うまで、私は又、修行に入ります!」と言った。
こうして、〔法蔵菩薩〕は、又、気の遠くなるような長~い修行生活を始めたのだった。 つづく
紙芝居:「アミダ仏物語」 (前編)
(プロローグからの続き~)
〔アミダ仏〕も、初めはただの人であった。
・・ある国の王様であったのだ。
或る時、その国に〔世自在王(セジザイオウ)〕という《仏様》がやって来て、王様の前で、仏の国の素晴らしさを話された。
〔世自在王〕は、こう言われた。
「おっほん、仏の国ではな、美しい蓮華の花が咲き乱れ、その地で尊い《仏様》のお話が聞けるのじゃ。そこでは喜びは尽きる事なく、いかなる苦しみもないのじゃ」と。
その話を聞かれ、感動した王様は、その場で《出家》を決意した。
そして、王冠を捨て、頭を丸めてこう言われた。
「世自在王さま、私は《仏様》のお話を聞き、この世の富や栄誉は、儚いものであるという事に気づきました。
どうか、私を弟子にして下さい。私は、あなた様の元で修行を積んで、すぐれた《仏》になりたいのです!・・そして『仏の国』を創り、迷える人々をこの手で救いたいのです!」と言った。
その言葉を聞いて、〔世自在王〕は深く頷かれた。
こうして、王様は《出家》し、師の〔世自在王〕から、『法蔵(ホウゾウ)』という名をもらった。
『法蔵』は、一生懸命に修行をし、やがて『法蔵菩薩(ボサツ)』と呼ばれるようになった。
そして、長い長い『迷える人々を救う』旅に出た。
色々な町に出向き、『法蔵菩薩』は懸命に説法をした。
・・が、説法をしながら『法蔵菩薩』は、一つの悩みにぶつかった。
「人は皆、善い人間になろうと思っている。・・が、考えてみれば、強い意志で、それができる人間が、いったい何人いるだろうか・・? むしろ、自分の心の弱さゆえ、実行できないで苦しむ人間の方が多いのではないか。・・では、そのような者に《救い》はあるのだろうか?」と、『法蔵菩薩』は悩み、或る強い決断をして、師の元に帰ったのであった。 つづく
紙芝居:「アミダ仏物語」 (プロローグ)

・・・いつも神々しい〔お釈迦様〕が、その日は特に輝いていらっしゃる様でございました。
そのお姿に気が付かれた一人の(西インドKANSAI地方出身の)お弟子が、尋ねられました。
〔お弟子〕「お釈迦様、何かエエことあったんでっか?・・今日はごっつう嬉しそうで、又、輝いているように見えまっせ・・」と。
それを聞かれた〔お釈迦様〕は、お答えになりました。
〔お釈迦様〕「おおっ、よく見た。それは、私が今からお前達に、とてもすぐれた御智慧を持っておられる〔仏様〕のお話をしようと思っていたからなのだよ。」
〔お弟子〕「ふへぇー、そうでしたんか!それは是非お聞きしとうおま。」
〔お釈迦様〕「よっしゃ~、では話したろか。・・あかん、KANSAI弁がうつってしもた!」
〔お釈迦様〕「・・遠い昔、西の遥か彼方、十万億土の世界を超えた所に一つの国があった・・。
〔お弟子〕(ジャーン!、ジャカジャーン、ジャカジャーン、ジャカ、ジャカッカッカッカッカッカッカッカッカッカッカ!・・ジャジャジャジャーン、ジャーン、ジャジャジャ、ジャーンジャーン、ジャジャジャ、ジャーンジャーン、ジャジャジャジャーン・・〔『スターウォーズ』のテーマより〕)
〔お釈迦様〕「弟子よ、うるさい。バックミュージックはいらんぞよ。
・・その国は『極楽浄土』と呼ばれており、そこに尊い一人の仏様がおられるのだ。
そのお方こそが、『阿弥陀(アミダ)仏』という、今から話す主人公の御名なのだよ。・・一言、言っておくがダースベーダーは出演しないぞ。ライトセーバーの決闘もないぞよ。ヨーダもルークもハンソロも・・」
〔お弟子〕「・・わかりましたから、はよ、お話しておくれやっしゃ~!」 つづく
紙芝居:「新・古事記 ヤマタノオロチを倒せ!」 (後編)
その夜、主人の言った通り、八つの頭を持つ巨大な大蛇〔ヤマタノオロチ〕は現れたんじゃ。
〔ヤマタノオロチ〕は屋敷に入ろうとしたが、目の前の(酒の入った)桶に気がついた。
そして、八つの頭すべてが、その酒を飲み始めたんじゃ。
その様子を〔スサノオ〕は、岩陰からそっと見ておった。
それから間もなく、〔ヤマタノオロチ〕は体中に酔いが回り、その場に倒れて、イビキを掻き眠り始めたんじゃ。
それを見て、「今だ!」と〔スサノオ〕は、剣を振り上げ飛び出した。
そして、「エイッ!」、「ヤァッ!」と、瞬く間にその首を斬り落とした。
こうして、〔ヤマタノオロチ〕は、あっという間に退治されてしまったんじゃ。
「お~い、みんな、もう大丈夫だぞ!」と〔スサノオ〕が言うと、老夫婦と娘は、屋敷の窓からそっと顔を出した。
「おおっ、お見事!」と主人は叫んだ。
(・・余談ながら、以前、この紙芝居を作るために、東宝特撮映画「日本誕生」を何度も見た。 三船敏郎演じる〔スサノオ〕の神が、〔キングギドラ〕みたいな〔ヤマタノオロチ〕を、走り回って切り捲るのだが、その場面は「七人の侍」の〔菊千代〕のように見えてしょうがなかった。)
こうして約束通り、〔クシナダ姫〕は、〔スサノオ〕の神の妻となったんじゃ。
そして、やがて二人は(のち《パワースポット》となる〔笑〕)、《出雲の国》に大きな御殿を建てて、その国は大いに、繁栄したということじゃ。
その〔スサノオ〕の神から《六代目》の子孫が、〔オホアナムチ〕という御方で、のち〔大国主命(オオクニヌシノミコト)〕という名で有名に成り、大活躍されるのじゃが、・・それは又、別のお話。
ひとまず『古事記』は、これで終わりじゃ。
紙芝居:「新・古事記 ヤマタノオロチを倒せ!」 (前編)
〔イザナキ〕の《大神》の息子、〔スサノオ〕の神は、泣き虫のくせに暴れん坊。
姉の〔アマテラス〕の神を悲しませ、《天岩戸》にお隠れになる原因を作ったのも彼じゃった。
父の〔イザナキ〕の神は、あまりの〔スサノオ〕の悪戯に、ついに堪忍袋の緒が切れた。(確か、前もこんな場面があったような?・・まぁエエか)
「なぁ、お前、《高天原(タカマガハラ)》っちゅう所は、そんなに甘い所やおまへんのや!・・ほな、出ていけ~!」と言って、〔スサノオ〕の髭をそり落として、《地上世界》に追放したのじゃった。
地上に落ちた〔スサノオ〕は、あてどもなく彷徨った。
やがて、《出雲の国》の『肥河(ヒカワ)』という所にたどり着いた。
「腹減ったなぁ~」と〔スサノオ〕は、フラフラになって歩いていると、やがて道の向こうに大きな屋敷があるのを見つけた。
急いで〔スサノオ〕はその屋敷に近づき、そっと中を覗いて見ると・・、
そこには、老夫婦と娘らしき女性が居り、皆しくしくと泣いていた。
〔スサノオ〕はそれを見て、ズカズカ中に入って行き、「俺の名は〔スサノオ〕の神! お前達はなぜ泣いておるんじゃ!・・理由を言え。力になってやってもよいぞ!」と(偉そうに)言った。(そら神様やもんなぁ)
すると、主人が口を開いた。
「・・ああ、はい、実は今宵、このうちの娘〔クシナダ〕姫が、〔ヤマタノオロチ〕という大蛇の化け物に、《生贄》として食べられてしまうのです。・・それが悲しゅうて泣いておりました。」と言った。
それを聞いて〔スサノオ〕は、「よーし、それでは、俺がその化け物を退治してやろう!・・ただし、退治できたら、その〔クシナダ〕姫を俺の嫁にくれんか?!シャ~ワセにするぞ、ニャロメ!」と言った。
「はっはい、ちょっと抜けてるような神様のようではございますが、まぁ、一応、神さまは神さま。ありがたいことでございます。 しかし、〔ヤマタノオロチ〕は、体が一つなのに、頭が八つもある、キングギドラのような化け物ですよ。しかも、強いですよ!」と言った。
「大丈夫じゃ、俺に考えがある!」
「ご主人、そなたは急いで、できるだけ沢山の強い《お酒》を集めてくれ! そして、皆でそのお酒を八つの桶に移すんじゃ! さぁ、急いでくれ!」と〔スサノオ〕は言った。
そして、その夜。・・言われた通り〔八つ〕の酒入り桶は、屋敷の前に置かれ準備された。 (後編)につづく
紙芝居:「お地蔵さまの湯あみ」 (後編)
それから何日も経った或る日のこと・・。
お爺さんが、クワを担いで畑に行こうとすると、〔露天の湯〕から、大勢の子供がワイワイ騒いでいる声が聞こえてきた。
見ると、そこには、子供達に交じって〔お地蔵さま〕も一緒にお湯に浸かっていなさるではないか。
「こりゃ、とんでもないこっちゃ!」と、お爺さんはたまげて呟いた。
けれど、お爺さんはすぐに声を掛けないで、道端につっ立ったまま、じっと眺めておったんじゃ。
子供たちは、皆、死んだ子供の友達じゃった。
あふれる湯壷の中では、裸の子供も、お地蔵さまも、よく見なければ、見分けもつかんぐらいじゃったんじゃ。 
「おお、お地蔵さまも喜んでいなさる。笑っておいでのようじゃ」と、お爺さんの目には、確かにそう見えたんじゃ。
始めは、『なんと罰当たりな!』と思ったんじゃが、いつしかそんな事も湯けむりと共に消え失せていた。
そこでお爺さんは、ニッコリ微笑んで声を掛けた。
「お前たちゃ、お地蔵さんに、湯あみをさせておるんか?」と。
その声に、子供たちはハッとびっくりした。
・・が、お爺さんが微笑んでいるのを見て、
「うん、そうや。・・お地蔵さまが《湯浴み》をしたいと言われたんで。」と答えた。
「そうか、そうか、お地蔵さまが、そんなことを言いなさったか。」とお爺さんが言うと、
「うん、ほら、お地蔵さま、こんなにぬくぬくになっとるぞな。」と、子供たちは、お地蔵さまの肩にザブザブとお湯をかけた。
「よし、もう、そろそろ出るが良いぞや」と、お爺さんも手を貸して、「よいしょ、よいしょ」と、子供達と一緒に〔お地蔵さま〕を湯壷から引き上げ、元に台座に据え付けた。
濡れたお地蔵さまのお体は、ふっくらして、まるで人間の子供の肌のように温かじゃった。
お爺さんは家に帰ると、今日あった事をお婆さんに話した。
「まぁ、そんな事があったんですか。子供は、無邪気じゃねぇ。フッフッ・・」と、そう言って笑った。
その晩、お爺さんは寝床に入ってうつらうつらしていると、目蓋に、湯のしたたる小さな子供の姿が、はっきりと見えた。
「ああ、面白かった。 今日は、友達と一緒に湯あみをして、楽しかったわい」と、その子は呟いた。
そして、それからも、お爺さんとお婆さんは、そのお地蔵さまを《我が子》のように、大事にされたという事じゃ。 おしまい
紙芝居:「お地蔵さまの湯あみ」 (前編) 酒井朝彦作

昔むかし、信州のとある里に、お爺さんとお婆さんが、静かに暮らしていた。
ふたりには、歳を取ってから生れた、一人の男の子がいた。 
その子は、気立ての優しい子で、お爺さんもお婆さんも、その子が可愛くてたまらず、それこそ、手の中の珠のように大事に育てていた。
「なぁ、婆さんや、この子がおるんで、わしゃ、歳を取るのを忘れるわ」。
「ほんに、そうとも。この子が大きゅうなって、かわいい嫁をもろうて、その子が出来るまで、わしゃ、長生きしたいもんじゃ・・。」と、二人は、よくこんな(無茶な)事を言い合って、老いてゆくのも忘れて暮らしていた。
ところが・・、
男の子が可愛いさかりの六つになった時、重い〔はしか〕にかかってしまった。
そして、いく日も高い熱が出て、やがてとうとう、その子は亡くなってしもうた。
お爺さんとお婆さんの悲しみは、それは言葉には、出きんほどじゃった。
「ぼうや、もう一度、目を開けておくれ・・」
「良くなったら、山辺の温泉につれてって、やるつもりじゃったのに・・」
二人は泣いて、泣いて、泣き疲れるぐらい泣いた。
その後、毎日毎日、お爺さんとお婆さんは、その子のお墓参りをしておった。
そんな或る日、
一人のお坊さんが、この里に、湯治に来たんじゃ。
そして、そのお坊さんは、亡くなった子供の話を聞き、一体の《お地蔵さま》を石に刻まれたんじゃ。
「ほんに、坊に生き写しじゃ。・・優しいお顔のお地蔵さまじゃ。」
「これで、わし等もやっと安堵したわな。」と、二人は喜んで涙した。
そして、この《お地蔵さま》を、いつも、その子が遊んでいた、野の道端に建てたんじゃ。
すぐ横には、お湯がこんこんと湧いていて、その暖かな湯煙が絶えず、お地蔵さんの顔や体をつつんでおったんじゃ。 つづく
紙芝居:「続・古事記 お隠れになったアマテラスの神」その4(最終回)
・・そして、ついに、その《Xデイ》は来たんじゃ。
〔アマテラス〕の神がお隠れになった『天の岩戸』の周りを、地上の神々が、皆集まって準備をした。
そして、ついに作戦決行!
皆は『天の岩戸』の外で、大騒ぎを始めたんじゃ。
踊りの上手な〔アメノウズメ〕の神は、胸もあらわに踊る踊る!その内、衣も脱ぎ始め、会員クラブのおっかけ連中や、観客の神々は、はやしたてての大笑いの大興奮じゃ。
・・余談じゃが、この踊りが〔ストリップ〕の元(ルーツ)になったんじゃよ。・・確か、どっかの芸人が「不倫は文化だ!」などと言っておったのぉ。正に同じように云うなら「ストリップは神話だ!」じゃな。フォフォフォ・・(笑い声じゃ)
話を元に戻そう。・・その踊りの騒ぎが大きくなった頃を見計らって、たくさん集めた〔ニワトリ〕たちを急き立てて、「コケコッコー!」と鳴かせ騒がせた。
そう、まるで、岩戸の周りは大騒ぎの連続じゃった。
そんな騒ぎを〔岩戸〕の中で聞いた〔アマテラス〕の神は、居ても立ってもおられず、『そぉ~っ』と、〔岩戸〕の戸をお開きになった。
それを見た〔オモヒカネ〕の神は、『御幣』の付いた《大鏡》を岩戸に向けたんじゃ。
〔アマテラス〕の神は、自分とそっくりの神が、ソコに居ると勘違いし、さらに『少~し』、戸を開いた。
それを見た〔オモヒカネ〕の神は、「今だっ!〔タズカラヲ」の神、オープン・ザ・セサミ!」と叫んだ。
のちに、相撲取りの元祖(ルーツ)となる、この〔タズカラヲ〕の神は怪力じゃ!
「待ってました!」と、その岩戸を「よいしょ、よいしょ!」と、
一気に開いた。
そして、驚く〔アマテラス〕の神を、急いで引っ張り出して、もう二度と入れないようにと、〔フトダマ〕の神が、そこに『しめ縄』を貼ったんじゃ。
こうして、作戦は大成功し、又、世界は《光》でつつまれ平和は戻ったんじゃな・・。
・・以上が、『お隠れになったアマテラスの神』の全編じゃ。
えっ、それじゃ、問題を起こした〔スサノオ〕の神は、その後、どうなったかって?どえらぃ罰を受けたのかって?
・・それは又、別のお話じゃ。 一応、これで一件落着じゃ。
おしまい

