住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居『パワースポットを探せ!』(後編)

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親友は「深夜に何事か?!」と思い、驚き外に出て来て、その訳を聞いた。
男はようやく安心して、「‥あぁ良かった。俺のタバコ好きはよく知ってるだろう。‥今晩、どうしても俺はタバコを吸いたくなったんだ。‥がしかし、今晩に限ってマッチが無かったんだよ。友よ、マッチをどうか貸してくれ!」と言った。
それを聞いて、
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親友は言った。
「あっはっはっはっ、何と馬鹿な話だ。君のタバコ好きはよく知ってるよ。
 でも君はただ、タバコの火が欲しいだけだろ。
‥君、今君が持ってるランプの火で、タバコはつけれるじゃないかい?何もこんな遠くまで来なくても‥。」と言った。
男はバツの悪そうな顔をして、「あぁ、そうか。大事な炎は近くにあった‥。」と、頭を掻いて、ランプの火でタバコの火をつけて、ようやく一服吸えたという。‥たとえ話はこれで終わりじゃ。」
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師匠は言いました。「弟子よ、よく聞きなさい。お前は懸命にパワースポットを探しておる。お前の身も心も癒やされたい、パワーが欲しい!という気持ちはよく分かる。
‥がしかし、このたとえ話のように、このランプの炎のような大事な物は、案外、近くにあるんじゃよ。
お前パワースポットを探すより、まず自分のお寺のご本尊仏様を綺麗にして、心を込めてお勤めしたらどうかな?
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‥すると、そこが一番のパワースポットだったと気が付くかもしれない。‥そうは思わないかい?」と、師匠は弟子に言いました。
 弟子はそれを聞いて深く頷きました。
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  その後、この弟子はパワースポットを探すのをやめて、自分の身近な聖地(つまりご本尊である仏壇を)一番大切にしたそうです。 おしまい

紙芝居『パワースポットを探せ!』(前編)

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今より少し前のお話。
インドの国に、パワースポット、いわゆる[力の湧く聖地]を探して、夢見る若いお坊さんがいました。
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ある時、このお坊さんは友達からとても清らかなパワースポットがある事を聞いたのです。
それで、居ても立っても居られず、師匠の下に飛んで行きました。
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「師匠、とても美しく清らかな聖地『パワースポット』があると聞きました!師匠、是非ご一緒に参らせていただこうではありませんか⁈」と、若いお坊さんは言いました。
 師匠は困った顔をして、「お前は又、パワースポットの話を聞いて来たのか?‥それで、今日のうちの寺の仏様へのお参りはちゃんとしたのか?」
「あっ、すみません。パワースポットの場所を地図で探していて、つい忘れてしまいました。」
「困ったやつじゃ、‥おまえに一つ、たとえ話をするから、そこに座ってよく聞きなさい。」と話し始めました。
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『昔、ある所にな、大変タバコ好きの男がいたんじゃ。ある晩、男はいっぷくタバコを、吸おうかと思ってタバコを出したが、あいにくマッチが無かった。
そこで、隣の友達の家に行ってマッチを借りようとしたが、夜遅く友達は眠っていて、家の扉は堅く閉まっていた。
そこで仕方なく、男はその近くの家を回る事にした。
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男は火打ち石でランプに火を入れ、それを片手に持ち、「おーい、マッチを誰か貸してくれー!俺はタバコが吸いたのだよー!」と、あちこちの家を訪ねて回った。
‥が、深夜でもあって、誰も出て来なかった。
仕方なく、男は隣町の無二の親友の家まで急いで行った。
やがて親友の家に着き、「友よ!悪いがマッチを貸してくれ!」と扉を叩いた。 つづく

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