
一休さんは、蓮如上人からの手紙を開けました。
そこには、
『極楽は十万億土と説くなれど、近道すれば[南無(ナム)]の一声(ひとこえ)』と書かれていました。
これを見て一休さんは声を出して笑いました。
「はっはっはっ、さすが蓮如上人。
極楽は遠すぎるというが、『南無(阿弥陀仏)』という念仏一つで、すぐに行ける。
そうじゃ、いかに極楽は遠くても、念仏一つでハイ、一っ飛び!じゃ‥とお経に書いてある。知らんけど。
蓮如上人はお経の意味がよーくわかっておられる。
この一休、蓮如上人に完敗じゃ。今からすぐにお酒を持って詫びに行くぞ!」
と、その足で蓮如上人のお寺に向かいました。
こうして二人は、生涯渡って大親友となりました。
宗派の違いこそあれ、このお二人、そんな事はまるで関係無し。
お釈迦さまの教えが結んだご立派な名僧たちでした。めでたし、めでたし。おしまい
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紙芝居『一休さんvs蓮如上人』(その4 最終回)
紙芝居『一休さんvs蓮如上人』(その3)
紙芝居『一休さんvs蓮如上人』(その2)

‥再び一休さん。
「おっ、蓮如さんから返事が来たぞ!
どれどれ、何と書いて来た。」と一休さんは封を切りました。
‥そこには一首の詩のみが書かれてありました。
『阿弥陀には、隔(へだ)てる心なけれども、蓋(フタ)ある水に月はやどらじ。』と。
一休さんは思いました。
「つまり、輝く月の光は、この世のどのような容器の水にも、その影を写(うつ)す。
だが、蓋(フタ)をしてしまった容器には‥、
水は映(うつ)らない。
それは月が悪いのではない。
我々の方が、月の光を受け入れないのだ。
つまり、阿弥陀さまの慈悲を疑って受け入れないのだ。
その蓋(フタ)を開ける、すると月影は映る。
‥つまり、『自力(じりき)』を思いを捨てると、『他力(たりき)』の阿弥陀さまは、たちまち救いとってくださるという事か。
はっはっはっ、蓮如上人見事な返答!そう来たか!」と一休さんは言いました。つづく
紙芝居『一休さんvs蓮如上人』(その1)

昔むかしのお話。
とんちで有名な一休さん。
わかりやすくお念仏の教えを説かれた蓮如上人。
この二人、歳は20才程[一休さんの方が年上]離れていましたが、大変仲が良く熱い友情で結ばれていました。
‥でも最初はそうでもなく、激しい手紙のやり取り‥つまりバトルが繰り広げられていたようなのです。‥知らんけど。(いやいやそうらしいのです⁉︎)
それでは、その対決の模様を見てみる事にいたしましょう。はじまり、はじまりー。
ある日、一休さんは思いました。
「‥最近、都でメキメキと人気が出てきた蓮如という坊主。
この京の都で一番人気はこの一休じゃ!‥このままではわしは二番になってしまうわい。二番はダメなんですっ!嫉妬するわい!
いつも阿弥陀さま、南無阿弥陀仏と称えておる蓮如とやらめ!一度、阿弥陀如来の教えを皮肉ってやろう。」と、一休さんは手紙を書きました。
さてこちらは蓮如さま。
「何っ!あの一休さんから手紙が届いた。何であろうか?」
と、早速その手紙の封を切ってみると、そこには短い詩が一首書かれておりました。
『阿弥陀(アミダ)には、誠(まこと)の慈悲(じひ)は無かりけり。頼む衆生(しゅじょう)のみぞ助ける。』と。
「うーん、これは手厳しい詩じゃ。『阿弥陀様は慈悲深い仏様と言われるが、『南無阿弥陀仏』とお念仏を称える人だけ助けて、称えない人には知らんぷり、‥本当は無慈悲な仏様ではないのか⁈知らんけど。これはいったいどういう事かのう。』と皮肉っている。フーン、さてどう答えるか。どう返事を出すか。どうする、どうする‥」と蓮如さまは筆を持ち考えられました。つづく


