住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居:『白隠さま』(その3)

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悟りを開いた白隠さま。
・・がしかし、悟り開けども病気はします。(そうなんやなぁ・・,)
 長い間の厳しい修行が、白隠さまの身体を病いで冒しておりました。
 それは有名な医師でも治す事が不可能でした。
 そこで白隠さまは、今度は自分の病いを癒す事のできる医者探しの旅に出ます。
 そしてある日、京都の山奥の洞窟に住むという、医学に詳しい仙人の噂を聞くのです。
 白隠さまはそこに向かいました。
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 白隠さまは山中を彷徨いながら、ようやく仙人の洞窟に辿り着きました。
 「お頼み申します!どうかお救い下さい。私の病いを癒して下さい。」
仙人の名前は[白幽(はくゆう)]と言いました。
白幽仙人は「お前さん、坐禅のやり過ぎからなる[禅病]じゃな・・」と言って、白隠さまに[軟酥(なんそ)の秘法]という治療法を授けて下さいました。
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 それは、頭の上にバターのような栄養に塊りを置くという一種の[イメージ治療法]でした。 
 大雑把に説明すると、頭の上にバターを置くとイメージして、それが少しずつ溶けてゆきながら、身体の中の悪いものが全て溶かして、大地へと流して消して行くと想像する瞑想法でした。(余談ながら、僕も以前、これを実践した事があります。時間は掛かりますが、結構スカッとします。)
 このイメージ治療法は、白隠さまを徐々に元気にしていったのでした。つづく

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