「舎利弗(しゃりほつ)よ、極楽にはいろいろな珍しい鳥がいる。
上半身が人間で、下半身が鳥の迦陵頻伽(かりょうびんが)]。又、頭が二つある[共命鳥(ぐみょうちょう)]。又オウムや白鳥などもいる。
この鳥たちの声は雅(みやび)で、徳があり、悪を破る力があるのだ。」
「舎利弗よ、そなたはなぜ、極楽浄土の主が『阿弥陀(あみだ)』と呼ばれているかわかるか?
阿弥陀の別名は『無量寿(むりょうじゅ)』または『無量光(むりょうこう)』という。
それは、計り知れぬほどの長い寿命を持たれ、又さえぎること事の出来ない光を放たれているからそう呼ばれるのだ。阿弥陀とはそういう意味があるのだ。」
「舎利弗よ、極楽の国のすばらしさを褒め称える国はたくさんある。ここから東の国、又、南、西、北、下、上の国と、それぞれの国の仏たちが、『極楽はすんばらしい!是非行きたいと願いなさい!』と言っておられる。」
「舎利弗よ、この極楽浄土の仏の名『南無阿弥陀仏』と称えなさい。
そうすれば、必ずお迎えに来てくださるからな。」と、お釈迦さまは言われました。
このお話を聞かれ弟子たちは皆感動し、『南無阿弥陀仏(ナムアミダブツ)』と念仏し、合掌されたそうです。おしまい
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紙芝居:『阿弥陀経の話(ダイジェスト版)』(後編)
紙芝居:『阿弥陀経の話(ダイジェスト版)』(前編)
昔むかし、お釈迦様はたくさんの弟子たちと、祇園精舎におられました。
その時の弟子の数は1250人。いずれも偉いお方ばかりでした。
それらの弟子たちを前にお釈迦さまは、長老の[舎利弗(しゃりほつ)]様を中心にお話を始められました。
「舎利弗よ、ここから西の彼方、十万億土を過ぎた所にひとつの国がある。
その国の名は『極楽浄土』というのだ。・・この国の名がなぜ極楽というのか?・・それは、この国に住むすべての者たちは苦しみがなく、ただ楽しみを受けるのみだからだ。
そして、この国の主は『阿弥陀(あみだ)』という名で、今も国の中で説法をされているのだ。」
「舎利弗よ、この極楽の国の様子を説明しょう。
この国は、すべて光り輝いている。
金銀で出来た七重の垣根や並木。功徳を備えた池の水。又その池の底には金の砂が敷かれている。
そして、池の中には大きな蓮の花が咲いている。
青い花は青く、黄色い花は黄色く、それぞれに美しい光を放っている。そして、すべて清らかな香りを漂わせているのだ。」つづく