〔みかえり阿弥陀〕のちらし
今年も、京都へ『夜間寺院拝観』に行ってきた。
今年は、大泥棒:石川五右衛門が、登って「絶景かな!絶景かな!」と叫んだといわれる『南禅寺』と、もみじの名刹『永観堂』へお参りさせて頂いた。
『永観堂』のもみじは、まだ全部が真っ赤にはなっていなかったが、僕は《もみじ》より、闇夜にライトアップされる《みかえり阿弥陀》像が、見たかったのだ。
この《阿弥陀》像は、名前の通り、首が横を向いておられて、真横からも拝むこともできる。
こんな伝説がある。
はじまり、はじまり~(紙芝居と違うっちゅうねん!)
昔、永観(えいかん:〔ようかん〕)という、修行僧がいた。
永観は、真夜中、本堂内を「念仏」を称えて回り続ける『行道』という修行をしていた。
或る晩、行道中の永観は、自分の前を歩かれる一人の僧の姿に気づく。
よく見ると、阿弥陀仏像が、自分を先導しておられたのだ。
驚き、立ち止まった永観に、阿弥陀仏は振り向き、こう言われたという、「永観、遅し!」。
そのお姿が、忘れられなかった永観は、実際にその時のお姿に真似た阿弥陀仏像を作られ、祀られたという。(あくまでも伝説)
〔永観堂〕たくさんの参拝者だった
それを実際、雰囲気の出る夜分に見たかったのだ。
僕は少し興奮していた。
「永観遅し・・」「永観遅し・・」「永観遅し・・」「永観遅し、見たい」と、ブツブツ一人事を言い続けて並んでいたため、「お父さん、うるさい!」と、阿弥陀仏像のように妻は振り向き、「恥ずかしい!」と睨まれてしまった。
この時の妻の顔をいつか絵にして、「父さん、恥ずかし!」という紙芝居を作ってやろう! いつか・・。
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