住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居:「願わくば、花の下にて春死なん~西行法師の一生」 その5

(西行)「結局、わしは高野山に〔30年間〕居ったことになる。
 その後、わしは60才で〔伊勢の国〕に移った。
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 伊勢にはわしの歌友達、通称〔歌トモ〕が多くおってのぉ、そこで〔草庵〕を結んで、歌の編纂に力を注いだんじゃ。
 ・・が、時代は荒れ始めた。 
 源氏と平家の戦いは、全国各地を炎に包んでいったんじゃ。
 たくさんの人が死に、また多くの神社・仏閣が焼かれた。
 わしはその時、『死出の山 越ゆる絶え間はあらじかし 亡くなる人の数続きつつ』、〔あの世への山を越えてゆく人のなんと多きことか〕と、歌を詠んだ。
 それから間もなくして、又、わしに友人から「京・奈良の神社・仏閣復興の為の〔寄付金〕集めをしてくれんか」と頼みの手紙が来て、わしはまた旅に出る決心をしたんじゃ。・・・わしはのぉ、水戸黄門さまのような、安易で旅好きな、ただのご隠居ではないのじゃぞ。フォッフォッフォッ(笑い声じゃ!カクしゃんも聞きにゃしゃい、シュケしゃんも聞きなしゃい。) つづくじゃ」

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