いったい、「死後の世界」ってあるのだろうか?
僧侶という仕事をしていながら、そんなことを度々考え、そして悩む。
・・この『神曲』という「紙芝居」を作ろうと思ったのも、そんな想いが日に日に強くなり、(以前は、仏教の死後の世界「往生要集」という紙芝居を作ったので、)今度は、西洋の「あの世」観を自分自身で、勉強してみたくなったからである。・・いや、違う。本当は「死」に向かって「生きる」って、いったいどういう意味があるのか?と、年を寄り(怖くなり)知りたくなってきたからかもしれない。
さて「ダンテ」であるが、この人は中世のイタリア人である。
変わっているのは、この『神曲』という叙事詩(リズム感のある暗記しやすい長編物語)は、あくまでも《空想物語》なのであるが、やけに細部に渡って生生しく描かれていて、「ひょっとして、これって『ダンテ』自身の《幽体離脱》体験談!」って思ってしまう。
又、もうひとつ変わっているのは、この不思議な物語の《作者》「ダンテ」自身が、物語の主人公まで、やっちゃっちゃっちゃっているのだ。(ただの目立ちたがり屋のおっさんだったのか?・・はたまた、自分を出すことによって、もっと深い政治的意味を持たせようとしたのか?・・ワカラン! まぁ、そんな事どうでも良い)
そして、この「紙芝居」には登場させなかったが、原本には、歴史的偉人たち(クレオパトラやカエサルなど)や、自分の亡くなった知人なども、物語に登場させている。(「物語なので、何でもありかい!」と突っ込みを入れたくなる)
・・とまぁ、前書きが長くなったが、いわゆる一つの『物語』として、この「紙芝居」を見て頂けたら幸いである。
それでは、はじまり、はじまり~、
(西洋もの6)
これは、今から約600年も前の、不思議な不思議なお話。
「私の名前はダンテ。 イタリア人だ。
政治抗争に破れ、私はフィレンチェの町から逃げ出した。
・・気がつけば、私は黒い森の中にさ迷い込んでいた。
ここはいったいどこなのだ。・・・あぁっ、息苦しくなってきた。 もう駄目だ。私の人生も、この暗い森の中で終るのか。
・・と、そう思った時、遥か彼方に、一つの光り輝く星が目に入った。 おおっ、あの星をたどって行けば、この森を抜け出せるぞ! が、その時だった!・・目の前に突然!」 つづく・・引っ張るかー(笑い)
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