住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居『悲劇の英雄ヤマトタケル』(その3)

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その草薙(くさなぎ)の剣が、ヤマトタケルを助ける時が来ます。
それは相模の国(今の神奈川、静岡県辺り)に入った時、山賊達が罠を仕掛けてタケル達を草原に追い込み、火を掛けたのです。
「もうダメか!」と思った時、草薙の剣がビカリと光って炎を敵に向かって追いやったのです。
山賊達は驚き逃げて行きました。
それからこの場所は、『焼けた所』という意味の『焼津(やいず)』と呼ぶようになったそうです。
余談ながら、日本各地にヤマトタケルが足を運んだ場所がその土地の名前となっていることが多くあります。
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ヤマトタケルには多くの妻がおりました。
その一人『弟橘姫(おとたちばなひめ)』は、タケルの旅について来ておりました。
関東から東北へと、一行が船を使って上総の国(今の千葉県)に向かっていた時、大嵐にあってしまいます。
その時、弟橘姫が「私が海の神様の怒りを鎮めて参ります。」と言って、突然一人海へと飛び込んだのです。
タケルは驚き涙流しますが、不思議とそれから海は収まり、皆は無事に陸地に着く事が出来ます。
妻を亡くし、その悲しみのあまり、上総の国に着いたタケルは、しばらくその地を離れませんでした。それで、この地は『この地は君の為に去らずにいた』という意味の『木更津(きさらず)]と名付けられたそうです。
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やがて一行は、東北地方に到着しこの遠征は、無事に終わります。
長い旅はようやく終わったのです。
「さあみんな、都へ帰るぞ!今度こそ父上は私を誉めてくれるだろう。」とタケル達は帰還することになりました。つづく

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