いろいろと阿弥陀様の事を述べてきた・・が、阿弥陀仏の救いを信じる事は簡単なようで難しい。
そこで、ワシ親鸞は阿弥陀様を信じた『七人の偉いお坊さま』を、『正信偈』の後半で紹介しておるのじゃ。
その七人とは、インド・中国・日本の高僧方なのじゃ。
はじめは、イケメンで天才で金持ちの坊ちゃん僧侶だった『龍樹(りゅうじゅ)菩薩』さまじゃ。
龍樹菩薩さまは、次のようにおっしゃっておられる。
「目的地に行くには、厳しい道を徒歩で行くコースよりも、船に乗って安全に進むコースの方が良い。つまり、厳しい修行よりも、お念仏を称える安全なコースの方が良いのだ。わしはこの方法(コース)で救われた」と。
そして二人目も、インドのお坊様『天親(てんじん)菩薩』様じゃ。この方も、阿弥陀様の救いを信じた偉い仏教学者なのじゃよ。
そして、次の三人は中国の高僧さまじゃ。
このゴルゴ13のような濃い眉を持つ『曇鸞(どんらん)大師』様。
この方は初めは仙人について仙術を学んでいたが、お念仏の教えに出逢って『仙術』の本をみんな焼いてしまわれたという逸話を持ったお方じゃ。
そして次は『道綽(どうしゃく)禅師』。
この方は「今は末法の世(世も末という意味)じゃ。救いはお念仏しかないー!」と言われ念仏を称えられたお方じゃ。
そして、五人目が『善導(ぜんどう)大師』。
この方は、当時の仏教学者の中で抜きんでて、お釈迦さまの本当のお気持ちを明らかにされた。
善導さまは「悪人も善人もすべての人に、阿弥陀様は極楽行きを約束してくださった。」と言われのじゃ。
大急ぎで、後のお二人の日本の高僧を紹介しよう。
六番目は『源信(げんしん)僧都』。
ちょっとマザコンぽい、このお坊様。優しく信心熱いお母様に教えられることが多かったのじゃ。この方は、地獄極楽を事細かく表してくださったお方で有名じゃ。この方もお念仏を大切にせよと、最後まで言われたのじゃ。
そして最後の七番目がわが師『源空(げんくう)上人』、法然上人のことじゃな。
この方は「阿弥陀様を信ずる心を持ち、ただひたすらお念仏をするのじゃ。」と説いて下さったわしの師匠じゃ。
このように七人の高僧方は、我々に阿弥陀様の救いの働きを伝えて下さったのじゃ。
さぁ、超スピードで『正信偈』の意味をはっしょって見てきた。
我々は罪深い人生を送っている。
しかし、阿弥陀様はそんな私達をも、極楽浄土へ生まれる事を約束してくださったじゃ。
わしはその阿弥陀様の教えと、七人の高僧方をこの『正信偈』という書物に記したのじゃ。
皆さまも、この教えを大切にして広めてもらいたいのぉ・・。それではグッバイじゃ。 おしまい
※この紙芝居の[完全版]はお寺(観念寺)にあるので、縁ある方は一度見に来て欲しいもんじゃと、筆者の紙芝居屋主はいうておるぞ・・。まぁそういうことじゃ。