住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居:『源信さまと地獄・極楽の話〔往生要集より〕』第2部~その4~

オスカル:「あぁ、花が降り、白鳥や孔雀が歓喜の歌を唄い、天人は音楽を奏でる。そしてありとあらゆる宝石でできた世界、満ち溢れる光、そして善意だけの人々・・ここは私たち少女マンガの世界!そう、ここが我らの国なんだね、アンドレ!」
源信僧都:「何をごちゃごちゃ言うてまんねんなぁ。ここは《ベルバラ》の世界と違いますよ。《極楽浄土》でんがなぁ。さぁ帰った、帰った・・。
いやぁ皆さん、どういう訳か、おかしなお客さんが先に来てはったみたいで・・すんません。さぁ、いよいよ今回が最終回。《極楽世界》をご案内致します。
 それでは『極楽世界』に往く前に、(まず極楽浄土には『浄土の十楽』という楽しみがありまして)その一番目の『楽』をまず御見せしましょう。」
ファイル 197-1.jpg〔聖衆来迎(ショウジュライゴウ)の楽〕
まずは極楽への行く為の(楽チン)な楽しみ、〔聖衆来迎の楽〕という『楽』が一番目にございます。
 これは、〔念仏〕によって功徳を積んだ者が、その臨終の時、大きな喜びに包まれて、多くの〔菩薩〕様たちがお迎えに訪れ、極楽へ導いて下さるという『楽』なのでございます。
 では、ご一緒にワープいたしましょう。
ファイル 197-2.jpg
 さぁ、着きました。もう、ベルバラ組はいないようですね。
 では、極楽の簡単な説明を『往生要集』より致します。・・オッホン!『ここは、こよなく楽しく美しい世界。ここに生まれ変われば、身体は紫金に輝き美しい衣に包まれる。老・病・死の苦しみもなく、食べ物には不自由しない。そして四季を通じて快適な世界である』
 どうでしょう。素晴らしい所の様ですね。それでは、後の『楽』を抜粋してご説明致します。
二、〔蓮華初開の楽〕 (極楽に生まれる時は清らかな蓮華の中に生まれる楽)
三、〔身相神通の楽〕 (美しい姿に生まれ、神通力を得る楽)
四、〔五妙境界の楽〕 (色・声・香・味・触の感覚にすぐれる楽)
五、〔快楽(ケラク)無退の楽〕 (極楽の楽しみがずっと続く楽)
六、〔引接結縁(インジョウケチエン)の楽〕 (家族・友人等を極楽に生まれさせる力が与えられる楽)
七、〔聖衆倶会(ショウジュクエ)の楽〕 (菩薩様たちと友人関係が結べる楽)
八、〔見仏聞法の楽〕 (阿弥陀様に直接礼拝ができ、その教えを直に聴く事ができる楽)
九、〔随心供仏の楽〕 (極楽に生まれた喜びを様々に表現できる楽)
十、〔増進仏道の楽〕 (果たせなかった《悟り》がここで到達できる楽)
・・・以上でございます。
 どうですか?皆様、『超・嬉しい』世界でございましょう!・・えっなんですって、『なんにも言えねぇ』と。まぁ、あなたにも《金》に輝く生霊が降臨したようでございますねぇ〔笑〕
 それでは、長い長い旅もこの辺で終ると致しましょうか。」
ファイル 197-3.jpg
「では皆様、お元気で!いつか又、極楽でお会いしましょうね!!」 おしまい

コメント一覧

らむね 2008年10月31日(金)16時14分 編集・削除

浜村淳さんの生霊が来るとは想定外でした。やはり関西ですね。関東ならおすぎさんが来そうです。水野晴郎さんの声が聞けて懐かしいです。

観念亭主 2008年10月31日(金)16時59分 編集・削除

いやぁ、4日連続で書くのは大変でした。
仕事もそこそこに(手は抜いてませんが〔笑〕)して、ようやく完結しました。
・・でも「紙芝居」化したのは『往生要集』のほんの一部分なんですよね。
 実際の『往生要集』は、この「紙芝居」の後の《章》が大切なのです。(が、紙芝居化はこれが限界のような気もしますが・・)
 ダンテの『神曲』と並び、西の『神曲』とまで言われた『往生要集』!
 私達の国に偉大な先人がおられた事実に感激しています。
 いつか「おすぎ」さんに『神曲』を紹介して頂けたら嬉しいなと思っています。

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