昔々の飛鳥時代。
大和の国(奈良県)の葛城山の麓に、仲の良い夫婦が住んで居りました。
夫は[真影麿(まかげまろ)]、妻は[刀良売(とらめ)]といいました。
ある夜の事。
刀良売は、不思議な夢を見ました。
どこからともなく、光輝く仏様の道具[金剛杵]が飛んで来て、刀良売のお腹の中に入ったのです。
びっくりして、刀良売は飛び起きました。
・・そして、それから間もなく、赤ん坊が出来たことに気づきました。
やがて、元気な男の子が生まれました。
役の小角の誕生です。
(生誕地『吉祥草寺』内の産湯井戸の跡)
小角(おづぬ)は、元気にすくすく育ちました。
しかし、山で動物たちと遊んだり、泥で仏様ばかり作ったりする、少し不思議な子どもでした。
やがて、青年となった小角は・・、つづく
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