住職のつぼやき[管理用]

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春・彼岸の事Ⅱ~シンクロニシティ

 お彼岸参りのはなしの続き・・。
 お彼岸の時しか、お参りに行かない檀家さんがある。
 今回はその話。
 そのご婦人は一人暮らし。三年前にご主人を亡くし、昨年、息子さんを40代の若さで亡くされた。
 「なんで私だけが、こんな目に遭わなあかんねやろ?」が口癖である。親戚も多いが慰めの言葉も耳に入らない。
 この奥さんにシンクロニシティ(意味ある偶然の一致)が起った。・・こんな話だ。
 (奥さん)「院主さん、私、仏さん(ご主人・あるいは息子さん)に救われたような気がして・・。」と話は始まった。
 「いつものように夜眠れなくて・・。その日、又『なんで私だけがこんな目に遭うんや・・』と思い始めると目が冴えて・・、それで深夜ラジオのスイッチを入れたんです。
 すると、ラジオのDjがハガキを読むコーナーでして、そのハガキの内容が『三年前に主人を亡くし、昨年、息子さんを亡くされた奥さんの話』でした。その奥さんは今、みんなの愛によって、ようやく救われているという話だったんです。
 『私と一緒やん!・・私だけじゃ無かった』と思ったら、その日はなんか安心して、よく眠れたんです。
 タイミングが良くて、不思議でした。」と言われた。
 僕は「それは、まさしく仏さんからのメッセージですよ。奥さん、良かったですね。」と言った。
 奥さんは、「やっぱり、そうですよねぇ。守ってくれてはるんですねぇ。」と嬉しそうにおっしゃられた。
 僕は「そうです。そうです。」と言って、奥さんとご一緒に仏壇に合掌したのであった。

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