実家に戻った清九郎でしたが、やる事がありません。
そんな時、悪い友人に誘われて、賭博の場に、足を踏み入れてしまいました。
これが、悪の始まり・・・。
清九郎の放蕩時代のはじまりでした。
それから十年あまり、清九郎は放蕩無頼の生活が続きます。
清九郎は、人並み外れた体格でしたので、世間はことさら恐れて、代官所のお役人さえも、もてあましました。
酒・博打・ユスリ、そしてお金に困ると、泥棒も働きました。
そんな清九郎の変わり果てた姿を、誰よりも嘆いたのは母でした。
たまに家に戻ってくる清九郎に、泣いていさめましたが、何の効果もありません。
しかし、そこは母親でありました。
他人は恐れても、親はあきらめません。
「嫁さえおれば、清九郎はまじめになる!」と元々、信心の篤いかった母親は、お寺にお参りをして、お同行の娘さんとの縁談をまとめてきたのでした。
娘の名は[まん]と言いました。
こうして、清九郎は妻をもらいました。
しかし・・。つづく
[管理用]
記事一覧
※画像をクリックすると拡大されます。