・・講演は、どうにか無事に終えことができた。
しかし、控え室に帰って来た僕は戸惑った。
身体が、船酔いのように揺れているのだ。(脳に血があふれるとは、こうゆうことになるのだ!)
「・・疲れているんや、早く帰ろう。」と思い、必死に荷物をカバンに詰め込んだ。
そして、本願寺職員さんの出された[謝礼]の領収書に、サインをしようとしたのだが、手が震えてそれができないのだ。
僕はそれでも、左手で右手を抑えながら、なんとかサインをした。
その様子がおかしかっただろう。
職員さんが、無理やり僕を椅子に座らせ、「宮本っさん救急車をよびましょう!」と言われた。
僕は心中、『そんな大層な⁉』と思ったのだが、もう、まったく口に出せなかった。
ラッキーなことに、会場の前が、消防署で二・三分ぐらいで救急車はすぐに来た。
そして、三分ぐらいの所にある救急病院へ運び込まれた。
これも、幸運なことであった。
つづく