心の中でカラヴィンカは、つぶやきました。
(カラヴィンカ)「あぁっ、声がでない、声が出ない・・。
もう、私は一生唄えないのかしら・・。・・ああっ、私はこれから何を生きがいにして生きていけば良いの⁉」と。
その心の声を聞いた仏様が、極楽浄土から降りて来られました。
仏様は、カラヴィンカに向かって言われました。
(仏様)「カラヴィンカよ、お前は本当に良くやってくれた。
私の仕事を代わりをやってくれたんだよ。
たくさんの動物たちの心を救ってくれた!
お前の歌声は、仏の声そのものであった。
・・さぁ、極楽浄土に参ろう。
お浄土で、きっとお前の声はよみがえるであろう。
それまで、リハビリのつもりで、この笛を吹いてなさい。
さぁ、カラヴィンカよ、こんどは極楽で、お前の歌を披露しておくれ。」と。
カラヴィンカは、それを聞き、目を涙をいったい浮かべて深く頷きました。
そして、カラヴィンカは、仏さまと一緒に[極楽浄土]へと向かいました。
言うに及ばす、カラヴィンカの声は、極楽の国で見事に蘇りました。
そして、さらに美しい声に磨きをかけて、今も極楽一の歌声を披露しながら、優雅に飛び回っています。
この伝説の鳥[カラヴィンカ]は、やがて『迦陵頻伽(かりょうびんが)』という名で、日本の雅楽の演目の一つとなりました。
そして、仏教行事の舞楽として、今も子供たちがカラヴィンカに似せた装束をつけながら、優雅な舞いを披露しています。
おしまい
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紙芝居:「半人半鳥 カラヴィンカ(迦陵頻伽)の話」(後編)
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カンネン亭 2014年06月14日(土)12時31分 編集・削除
カラヴィンカの説話は、お経の中では非常に短いもので、『ヒマラヤの森で、タマゴの時から唄うのが好きであった。・・そして、極楽浄土でもピカイチの美声であった。』ぐらいしか、解っていないのです。
なぜ、極楽に往くことになったのか?・・は解らない。
で、唄い過ぎて声が出なくなり、仏さまが救い来てくださったと、創作しました。
描いていて、なんか紙芝居ばかり演じていて、声が出なくなったり、脳卒中になったりする僕自身とリンクして、描くことが僕を救ってくれた感じた作品です。
みどり~ぬ 2014年06月14日(土)06時37分 編集・削除
すばらしいおはなしですね。
病と闘いながら、一枚一枚魂こめてベッドの上で描かれた姿が思い浮かび、胸があつくなりました。
皆さんといっしょに歌う「参加型」のアイデアもすばらしい!歌のセレクトもすてき!どの歌も心に響きます!「歌の力」を感じます。直樹ちゃんナイス♪
子育てをがんばる鳥のお母さんへの歌、♪こんにちはあかちゃん♪もいいな~と思いましたが、♪愛は勝つ♪の、生きる勇気を与えてくれる力強いメッセージとメロディーをあらためて知り、この歌を選ばれた宮本さんの想いが伝わりました。
ストーリーを黙読しただけでも、♪手のひらを太陽に♪からぜんぶ歌いたくなり、パソコンの前でひとりで歌ってしまいました(印刷機がないのでパソコンに貼り付き状態)。これらの歌を、宮本さんの語りに寄り添いながら、みんながカラヴィンカになっていっしょに声をだして歌う!夢のようです!想像するだけでわくわくします!みんなが幸せな気持ちに包まれますね!わぁ~~ほんとすばらしいです!直樹ちゃんバンザ~~~イ!