驚き、立ち止まった永観さま。
その姿に気が付かれた『阿弥陀』さまは、すっと首を左にひねって、こちらを向き、そして、こうおっしゃったのでした。
「永観、遅し!」と。
その感激で、永観さまは涙を流しながら、又、行道を始められました。
そして、いつしか夜は明けて、阿弥陀様は元の壇に戻ってゆかれました。
しかし・・、
壇に戻られた『阿弥陀』さまのお首は、この日以来、(ムチ打ちのように〔いかん、最後にボケをかましてもろた!〕)左に曲げられたまま、もう二度と、元のお姿には戻りませんでした。
その後、永観さまは、この日の体験から、さらに熱心にこの〔阿弥陀〕さまを拝み続けられ、又、民衆救済に、力を注がれたということです。
そして今も、この阿弥陀様は、『見返り美人』ではなく、『見返り阿弥陀』というお名前で、禅林寺永観堂で、お祀りされておられるのです。
おしまい
(本物)
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紙芝居:「永観、遅し!」(後編)
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カンネン亭 2013年07月12日(金)19時25分 編集・削除
そうですか。
それは良かったっす。
展覧会の大成功をお念じ申し上げます。
でも、僕は別におもろいかっこしたい為に、紙芝居をやってる訳ではないのですよ。・・まぁ、嫌いでもないけど。
愛子 2013年07月12日(金)17時42分 編集・削除
いやぁ~~。ありがとうございます。
今日は長男が試験中で早く帰ってきましたので、
一緒に見させていただきました。
阿弥陀様の影がぬ~~っと動き出す時の
足が、とても好きです。
これはやっぱり宮本住職の紙芝居でしか味わえない醍醐味!
ものすごく気に入りました。
永観の涙を流しながら歩く姿もたまりません。
本当に良かった~~・・・
展覧会で住職の紙芝居をお借りすれば良かったです。
私も住職のマネをして、おもろい恰好で紙芝居やって見たかったですわ!ww
ありがとうございます!