住職のつぼやき[管理用]

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僕が住職になった理由(わけ)

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後悔しない生き方として酒屋をやめ、僕は8年近くお寺で勤めた。そんな僕に再び、人生の転機がやってきた。
それは平成10年の春---。
突然、師から「大阪は南河内に跡継ぎを探しているお寺がある。新住職として迎えてくれるから、良ければそこに来ないか」という話が舞い込んできたのだ。
「ただし・・、」と師の話は続いた。
そこからが重大で、「すでに、その寺には留守職をされている老姉弟がいる。その姉弟と同居するのが条件だが・・」と言われた。
これは僕にとって冒険であった。
見知らぬ土地で、見知らぬ人達と一緒に住むのだから・・。
しかも、妻と子供も一緒に来てほしいという。
この時は悩んだ。
僧侶となったからには、一度は一ヶ寺の住職になってみたい。
しかし、そのような形の生活がはたしてうまくいくのだろうか・・と。
それから、いろいろと起こってくるだろうと思われる問題を想定しながら、家族で話し合った。
そして、その夏にはやるだけやってみようという、結論に達した。
一方、お世話になったお寺の方も、ご子息が跡を継ぐことで話が決まり、そちらの方も安心した。
そして、その年の秋に引越し。
見知らぬ土地で、他人との同居生活が始まった。
が・・、しかし、やはりうまくいかなかった。
お互いの生活習慣の違いから話がこじれ、やがて老姉弟は寺を離れ、新しい土地に新しい家を建て、引越しをされた。
そして結果的に、お寺には僕達家族だけが残り、現在に到っているという訳だ。
こうして僕は観念寺の住職になったのです。(写真参照・観念寺)

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