「男っちゅうもんは、ホンマ、ドンならんでんなぁ!」
これは、月参りに行かせて頂いた檀家の御主人の言葉である。
意味は『男という者は、何の役にも立たない』という意味であろう。
このご主人、一流企業でバリバリ働いて、おととし定年退職。
今は、ご自分の持ち田畑を耕しておられる。
しかしである。
昨日も、小学生の孫から電話があり、電話を受けたら一言。
「今、誰も居らへんの?用事があるのに困ったなぁ。」と。
ご主人は、「お婆ちゃんは、今ちょっと用事で出てる。・・何か用事か?」と言うと、
「もう、ええわ。又電話するわ。」と言ってガシャン。
『俺が居るやないか!・・俺は居らんのと一緒かいっ!』
と、一人ごとを腹の中で叫ばれたらしい。
僕は「・・ご主人は、透明人間になりはったんでんなぁ。・・でもお小遣い(お金)の話と違いますか?」と言うと、
「それは違います。向こうの方が金持ちですから。」と言われた。
そして、「ほんま、男ちゅうのは、仕事を辞めたら何の役にも立ちませんねんなぁ・・。」としみじみ言われたのであった。
僕もやがて、透明人間になるのかなぁ⁉