住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居:『注文の多い料理店』 (後編)

・・『西洋料理』を食べようと、〔料理店〕に入ったつもりが、なんとそこは、お客を『西洋料理』にして、食べてしおうという恐ろしいお店だった。・・さぁ、二人の男はいったい、どうなるのか!? 続きをどうぞ・・・。
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 ふたりは、恐ろしさに「うわぁ!」ガタガタ、ガタガタと抱き合って泣き出しました。
 一方、扉の向こうでは、二匹の獣の話声が聞こえて来ます。
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「だめだ、気がついたみたいだ・・」
「当たり前だよ。あんなに注文が多かったら、気がつくよ」
「でも、入って来なかったら、オレ達の責任だぜ!」
「呼ぼうか?・・おぉ~い、お客さーん、早くいらっしゃーい!
後はあなた達が、お皿の上に載るだけなんですよー」と。
 その時、その奥から、もっと恐ろしい大きな声が聞こえて来ました。
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「ゴロニャーゴ!!ワシの食事はまだ出来んのかー!!」と、まるで、それはトトロもビックリの〔猫バス〕の《恐怖バージョン》のような感じなのでありました。
 その大きな恐ろしい声に、二人の男は泣いて泣いて、あまりに泣いたものですから、顔が〔くしゃ伯父さん〕(古~!)のようになってしまいました。
・・その時です。
 後ろの扉を破って、(ドロンジョ様が、)いや、連れてきた犬が、部屋の中に飛び込んで来ました。
 そして、「ウゥー、ワンワンッ!」と叫び、奥の部屋に飛び込んで行きました。
『ウゥーッ、ワン、ワン!・・ゴロニャーゴ!ニャオ、ニャオ、ギャーゴ!・・ワンワンワンワン!』と、まるで『吉本新喜劇』のカンペイちゃんとめだかちゃんの大ゲンカのような声が響き渡り・・、やがて静かになりました。気がつけば・・、
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 部屋は煙のように消え、二人は寒さでブルブル震えて、草の上に立っていました。
 見ると、上着や帽子や鉄砲など、木の枝にぶら下っています。
 やがて、犬は「フゥ~」と言って帰って来ました。
 こうして、二人の男はようやく、自分達が助かったことに、気がつきました。
 そして、無事、町まで帰って来る事が出来ました。
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 しかし、いっぺん、くしゃくしゃの紙くずのようになった二人の顔だけは、お湯に入っても、二度と元に戻らなかったということです。(これがホントの『お仕置きだべ~~』)  おしまい

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