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紙芝居:『透明人間・龍樹(リュウジュ)さま』 (前編)

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 ・・その昔、ピンク・レディーのヒット曲に「透明人間」(阿久悠作詞 都倉俊一作曲・編曲)という歌があった。
 「まさかと思っているのでしょうが、実は 実は 私 透明人間なのです *ショック・・ショック・・ショック・・ショック・・世間をさわがす不思議なことは すべては透明人間なのです・・」(もうこの辺で止めとかな、本題に入られへん〔笑〕)
 実は、今からお話する「紙芝居」の主人公、大乗仏教の祖と言われる《ナーガル・ジュナこと=龍樹》菩薩も、「透明人間」であったという伝説があるのです! う~、ショック、ショック、ショック~(・・もうエエか?!)
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 昔むかしのインドのお話。
 おシャカ様が亡くなられて、700年ほど経った頃のお話です。
 南インドに、〔龍樹(リュウジュ)〕という名の頭脳明晰で、しかも大金持ちのお坊ちゃまがおられました。
 お金はあるわ、頭は良いわ、しかも〔バラモン〕という特権階級のお生まれであった〔龍樹〕様。それはもう「鬼に金棒」。
 それで、今日も今日とて〔龍樹〕様は「あー、退屈だなぁ。学問でも、地位の高さでも、俺様に敵う奴はいない。ヴェーダ聖典もみーんな読んでしまったしなー」と、吉本新喜劇のように、独り言を呟くのでした。
 そこにやって来たのは、悪友三人組。
「おい、龍樹。遊びに行こうぜー!」
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 皆は外に繰り出し、ぶらぶら歩きながら、やがて悪友の一人が〔龍樹〕様に尋ねました。「おい、龍樹。なんか、人をあっと言わせるような面白いことはないか?」と。
 〔龍樹〕様は「おお、あることはあるぜ。この前よー、或る本に「透明人間」になる方法が書いてあったんだ!」と答えました。
 「そりゃー、面白そうだ。早速、それを作ってくれよ。・・それを使ってお城に忍び込び、女の子にイタズラをしようぜ!今晩早速やろう!」と、悪い相談はすぐにまとまり、その夜、決行することになりました。
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姿を消した〔龍樹〕たちは、お城に忍び込み、そこでさんざんイタズラをしました。
 「キャー、助けてー。おばけー!」とお城の中は大騒ぎ。
 なんせ、姿が見えないのですから、誰もどうする事もできません。
 自宅に帰って来た〔龍樹〕たちは、「面白かったなぁ。明日も又やろうぜ!」と、それから毎晩、お城に忍び込みました。
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 この騒動に王様はカンカン。「・・透明人間、現るあらわる~、いかんいかん、歌っている場合ではない! 誰か、あの騒ぎをなんとかせよ!」と命じました。
 やがて、その中の知恵者の家来が、「王様、お城の中の床に、隅からすみまで《砂》を敷き詰めましょう。いくら、姿が見えない化け物でも、足跡まで消せますまい。隠れた家来達に、その足跡めがけて、刀や槍で、やっつけてしまいましょう!」と進言しました。
 「よーし、それでいこう!」と王様は言い、早速、その作戦は準備されました。
 何も知らない〔龍樹〕様たちは、その夜も、お城に忍び込んで来ました。あー、ショック、ショック・・ショックー! 〔後編〕へ続く