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紙芝居:「悲劇の哲学者 三木清伝」(その5)

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 帰国後・・、
 昭和二年、三木清は法政大学の教授となります。
 そこで、哲学・歴史学・経済学などのあらゆるジャンルの本を出版し、その才能を発揮してゆきます。
 彼は今や、学者たちや政財界の重鎮にも、堂々と意見の言える日本の[トップランナー]でした。
 そして、三十一歳で結婚。・・長女の誕生。
 しかし、時代は暗黒のファシズムの時代へと移ってゆくのでした。 
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 日本の急速な[軍国主義]の流れに憂える三木清でしたが、昭和八年、個人的にも悲しいことが起こりました。
 それは、妻の病死です。
 彼の忙しさを影で支えた妻は「私は幸福でした。」と言い残し亡くなったのです。
 号泣する清。
 そのお葬式の時、日本を代表する哲学者の面影はなく、彼は真摯にお坊さんのお説教を聴聞するのでした。
 親鸞聖人の『歎異抄』を深く愛した三木清。
「僕は親鸞聖人の真実の信仰によって死んでいきたい」と、この後、宣言するのでした。
 「愛する者、親しい者の死ぬことが多くなるに従って、死の恐怖は、反対に薄らいでいく。」・・これは、三木清の名言です。
 つづく