やがて、金子みすゞは、児童雑誌『赤い鳥』などに、自分の詩を投稿し始めます。
そして、彼女の詩は、たちまち著名人たちに認められ、みすゞは童謡詩人として、日本中にファンを増やしてゆくのです。
みすゞの投稿する詩は、毎号、様々な童謡雑誌に掲載されました。
その中で、西條八十が「この詩には、あっと言わせるような想像力の飛躍がある。」と、絶賛された詩を一つご紹介させて頂きます。
『大漁(たいりょう)』という詩です。
『大漁』(「金子みすゞ全集・Ⅰ」より)
「朝やけ 小やけだ 大漁だ。
大羽いわしの 大漁だ。
浜では まつりのようだけど、
海の中では 何万の
いわしの とむらいするだろう。」
つづく