前回、『八正道』について簡単に説明させてもらったが、今回はそれについて少し補足したい。
たとえば〔正見(ショウケン)〕とは『正しく見る』と説明したが、・・では『正しく』って何なのだろうか?
・・現代の世界の中の《局地的戦争》一つ取っても、皆が「これは我が国の《正義》の戦いである!」という大義を掲げて戦い、人を殺している。
『正しい』ということの意義づけは〔政治〕を通して見ると実に難しい・・。
・・では〔仏教〕ではいったいどのようなことが『正しい』というのか?
その答え・・。
仏教の『正しい事』とは、《自他(ジタ)〔自分と他人〕を活かし共に喜ぶこと》を云う。
反対に『悪い事』とは、《自他を殺し、悲しませること》を云う・・のだ。
仏教では『他の人を泣かすような〔正しさ〕などはない!』・・。実にシンプルな答えである。
つまり〔正見〕とは『偏らず皆が幸せになるような見方をする』という事になる。
・・この考え方でいけば《聖戦》なんてモノはないのかもしれない・・と僕は思うのだが、皆さんはいかに・・?