極楽浄土という国には、いろんな色鮮やかな鳥がいるらしい。
その中で、一羽の変わった姿をした鳥が一際目立つ。
その鳥の名は、〔共命鳥(ぐみょうちょう)〕という。
この鳥、身体は一つであるが、頭は二つある。
一見、東宝の特撮映画に出てきそうなこの鳥、うちの本堂の〔須弥壇(しゅみだん)〕にも居る。(写真参考)
僕は毎日、本堂でお勤めしながら、この変わった鳥に目を引かれていた。・・そう、『どうして、このような姿の鳥が〔極楽〕にいるのだ?!』と、他のどんな色艶やかな鳥よりも、この鳥に興味を持ち、そしてとうとう、その鳥の紙芝居を作ってしまった。
それは、『絆(きずな)』という言葉の意味が問われている今だからこそ、作ろうと思ったのかもしれない・・。その意味は、本編を読んで頂ければ解ります。
又、これは余談ですが、「共命鳥」のモデルは、クエッ、クエッ、クエ~のCMのキョロちゃんと、セサミストリートのビックバードを合体させて描いてみました。(笑い)
・・それでは『共命鳥のはなし』、はじまりです。
ここは、極楽の国。
ここに、一羽の変わった姿をした鳥が居りました。
その鳥の名は『共命鳥』と云いました。
この鳥の身体は一つなのですが、頭は二つありました。
今は穏やかに、この極楽で優雅に飛んでおりますが、かつてはそうでは無かったのです。
そう、これはまだ〔共命鳥〕が、極楽に生まれ変わる前のお話です。
昔むかし、この二つの頭を持った鳥は、ヒマラヤの雪山近くに棲んでいました。
頭が二つあるということは、エサを探すには便利ですが、一度意見が違うと大変でした。
今日も今日とて、右の頭が、
「あっ、あそこに美味しそうな果物がある!行ってすぐに食べようじゃないか。」というと、左の頭が、
「それよりも、僕は喉が渇いたよ。池に行ってお水を飲もうよ。」と言い、お互い譲らず・・、
やがて喧嘩が始まりました。
「君はどうして、いつも僕の言うことに反対するんだ!」
「何を言ってる!? 君こそ、僕の言うことを素直に聞いたためしが無いじゃないか!」
「何だと!」
「やる気か!」
と、くちばしで突っつきあいが始まり、お互い、いつも傷だらけになっておりました。
そして、ついに一方の頭が、
「あいつなんか居なくなれば良いんだ!」と、もう片方の頭に〔毒の実〕を食べさせようと思いついたのでした。 つづく
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紙芝居:「共命鳥(ぐみょうちょう)のはなし」 (前編)
コメント一覧
カンネン亭 2012年03月02日(金)12時05分 編集・削除
愛子さん
・・どんな事で、つながっていたのか? それが気にまります。
共命鳥のおはなしは、愛子さんはよくご存知ですよね。 確か、Tシャツキャラにもされましたよね。共命鳥のお話がもっとメジャーにある事を僕も願ってます。
・・それにしても、どんな事でつながってん?
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愛子 2012年03月02日(金)03時35分 編集・削除
きゃ~~~~~!!
待ってましたっ!
本日は、朝から宮本住職とつながることばかりが
起きまして・・・
なんか呼ばれたようにここに来ました。
嬉しい~~~!
3月12日、長男の学校へ行かなければいけない時間が14時30分からで…
イベント行きたかったのですが…
涙