住職のつぼやき[管理用]

記事一覧

※画像をクリックすると拡大されます。

秋季彼岸会「認知症の妻と金剛山登山一万回達成」記念講演

ファイル 765-1.jpg
 24日の晩は、観念寺の「秋季彼岸法要」であった。
 今回はお勤めの後、特別講演という事で、『認知症の妻を抱え明るく元気に生き生きと』というテーマで、河内長野市から富岡廣志さん・節子さん夫妻に御来院頂いた。
ファイル 765-2.jpg(奥様に話しかけながらのご講演)
 アルツハイマー型認知症で『要介護度4』である奥様と一緒に、先日『金剛山登山』一万回を達成されたこの旦那様〔富岡廣志〕氏。
 ご講演を聞かせて頂いて、「凄い!」の一言に尽きた。
ファイル 765-3.jpg(キャッチボールも楽々と)
 講演開始直後から、二人でキャッチボールをされ、その後、二人で腹筋、スクワット、ヨガとなんでもござれと、楽々されるのだ。
 これで、今年お二人とも「77才」というのだから、驚きの連続だ。(「認知症でも、なんでもやれば出来るのだ」と感服した。)
 ご講演内容は、認知症の妻に対して『10ヶ条』の決められたことがあると、その中身を披露してくださった。
 その一つが、『決して怒らない、怒れば相手も怒り、益々険悪になり、良いことが一つもない。』とか、
『優しく話しかける。応答がなくても粘り強く話しかける。』とか、
『同じことを聞かれても、何回も優しく答える。100回聞かれたら、100回丁寧に答える。』など。
 健康な我々にとっても、生きてゆく指針になるようなお話を一杯して下さった。
 又、「私は『三かく』を大事にしています。ひとつは『汗をかく』=運動、二つ目は『字をかく』=日記をつけたりして指と頭を動かします、そして三つ目が『恥をかく』=何でも挑戦してみます。」という、たいへん興味深いお話をしてくださり、我々多いに頷き頷き感動させてもらった。
ファイル 765-4.jpg(花束贈呈)
 最後、『一万回達成』のお祝いとして、娘から『花束贈呈』をさせて頂いたら、奥様が喜んで「ありがとうございます。お招き頂きありがとうございます。又、呼んでくださいね。」と言われたので、こちらも「ほんまに要介護度4かいな?!」と驚いた始末だった。
 これからも二人で、今度は登山「一万一千回」を目指して頑張ってくださいね。
 富岡御夫妻、元気をありがとうございました! 合掌

コメント一覧

愛子 URL 2011年09月28日(水)02時01分 編集・削除

三かく、ええですねぇ!
素敵な言葉です。

私もそんな風になれるように徐々に徐々に(笑)

お彼岸お疲れ様でございました。
少しは体休めてくださいね・・・

私も長仏T頑張ります!

lako 2011年09月28日(水)10時53分 編集・削除

この10ケ条が出来ないんですよね。
これが出来るのは、人間の魂が昇華した方なんでしょうなぁ。しかも、24時間一緒にいる家族だとできない。
ほんまに、頭が下がります。

カンネン亭 2011年09月28日(水)12時43分 編集・削除

愛子さん

 誰でも老いるが、認知症にはなりたくない。
 でも、それはわからない。
 では、なった時どうするか?
 自分がなったら。家族がなったら・・。
 どう、その現実に向き合うか?
 実際、体験しておられる(現在進行形の)富岡さんから、大事なことを教えて頂いたような気がしました。

カンネン亭 2011年09月28日(水)12時59分 編集・削除

ラコハン

 富岡夫妻が、お寺に着かれた時のエピソードを一つ。

 ご夫婦の車が駐車場に着き、まずご主人の廣志さんが降りられ、奥様側のドアを開けられました。
 すると奥様は「まぁ~、廣志さん。お久しぶり。なんでここに居られるの?」と。
 そこで廣志さんの答えは・・なんと。
 「節子さん(奥さん)と僕とは、離れられない運命なのかなぁ~」と一言。
 ケラケラッと笑った節子さんは、機嫌よく車を降りられました。
 ユーモアは大事ですね。

 
 
 

コメント投稿

  • 「名前・コメント」欄を入力し、投稿ボタンを押してください。
投稿フォーム
名前

「Eメール・URL」欄を表示する (迷惑メール対策のため、アドレス欄を非表示にさせて頂いています)

コメント
文字色
削除キー
公開設定

上に戻る