『朝(あした)には紅顔ありて 夕(ゆう)べには白骨(はっこつ)となれる身なり・・』
この文は、浄土真宗の葬儀などの場で、読まれる『御文章(ごぶんしょう)』の中の[白骨の章]という有名な一節です。
作られたのは浄土真宗八代[蓮如(れんにょ)上人]というお坊さんです。
ご門徒(信者)に向けて、人の世の無常のみ教えを、手紙の形で書いておられます。
さて、この紙芝居は蓮如上人がこのお手紙を書かれたエピソードを物語にしたものです。
それでは始まり、はじまり~
昔々の室町時代。
京の山科(やましな)という所に、[青木民部(あおき・みんぶ)]というお侍が住んでいました。
民部には妻と娘が居り、貧しいながらも、つつましく幸せに暮らしておりました。
そして、この家族は自宅近くにあった蓮如上人のお寺によくお参りをしておりました。
ある時、民部の娘に身分の高いお武家からの、たいへん良い縁談の話が持ち上がりました。
この話はすぐにまとまり、民部はそれは喜び、先祖伝来の鎧などを売りお金に換えて、嫁入り道具をそろえました。
・・そして、結婚式の当日の朝を迎えました。
「お父様、お母様、今までお育て頂きありがとうございました。」とあいさつを終えたその時・・、
娘はフラッとその場で倒れてしまったのです。つづく
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紙芝居:『白骨の御文章~蓮如上人からのお手紙2』(その1)
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