記事一覧

※画像をクリックすると拡大されます。

紙芝居:「妙好人 八尾のおしもちゃん」(その4 最終回)

 さて、今回がこの『妙好人 おしもちゃん』の最終回に成る訳だが、考えてみれば、今回のエピソードを合わせても二つだけで、・・これで「妙好人」なの?と、思われた方も多いと思う。
 「これだけのエピソードで妙好人に成れるのなら、僕も私も楽勝、妙好人やん。」という声が聞こえて来そう。
 が、今回のエピソードは、やはり凄いと思う。これがあったから『妙好人』と呼ばれたんやなとも思うのですよ。
 では、始めます。
ファイル 1613-1.jpg
 おしもちゃんが、お寺で大泣きしてから、しばらくして・・。
 大阪で、大地震が起こりました。(この地震、寛延二年[1749]、震源地は四国の宇和島で、被害は四国から関東まで及んだという。この時、大阪では震度5~6の揺れであったらしい。)
 おしもちゃんのお店(家)も大きく揺れました。
 家の者は、皆急いで外へ飛び出ました。
 「皆、大丈夫か?・・あっ、おしもが居らん。おしも、おしも!」とお父さんは、慌てて、家の中に駆け込みました。 すると、 
ファイル 1613-2.jpg
 おしもちゃんは、家の仏壇の前で、一心にお念仏を称えておりました。
 「おしもっ!、お前はなんで、逃げへんかったんや!」と、お父さんは怖い顔で怒鳴りました。
 すると、おしもちゃんは平然として、
ファイル 1613-3.jpg
 「お父さん、人の命は無常やと、住職さんがお話してはったんよ。
 外に急いで逃げても、落ちて来た瓦に当たって死ぬかもしれん・・、そうやったら、アタフタせんと、仏さんにわての命を『お任せします』と言うて、手を合わす。それでエエと、・・そう、思ってん。
 そやから、阿弥陀さんの前で、ずっとお念仏称えててん。」と、おしもちゃんはきっぱり言いました。
 それを聞いて、お父さんは何も言えませんでした。
 そして、この話を『善立寺』の住職さんに、何かの機会にしたのでした。
 「おしもは、まるで仏さんみたいなやっちゃなぁ」とご住職はつぶやきました。
 やがて、この話はあちらこちらに広がり、子供ながら、おしもは『八尾の妙好人』と、呼ばれるようになったそうです。 おしまい。

・・って、その後、おしもちゃんはどうなったか?
 解らないらしいのです。・・お墓も、いつ亡くなったかも。
 ご住職さんや、妙好人の事を調べておられる先生に、聞いてみると、「おしもの大人になっての記録が何も残って無いという事は、おそらく病気か何かで、小さいまま、亡くなったんとちがうかなぁ・・。」と言って居られました。
 僕もそう思います。合掌 おしまい

紙芝居:「妙好人 八尾のおしもちゃん」(その3)

ファイル 1612-1.jpg
(善立寺さま)
 ここまで、紙芝居の事を書いていたら、おしもちゃんがお参りしていた[八尾市]の『善立寺』様(八尾木町)付近に、是非行ってみたくなった。
 紙芝居制作前に、善立寺ご住職には一度お電話で、妙好人:おしも(阿霜)について、いろいろとお話をお聞きした。
 しかし、現在お寺が修復中ということで、お寺に実際に行き取材させて頂くのは遠慮したのだ。
 だが、やはり一度行かねばと思い、今日、車で行かせて頂いたのだが、(写真は遠慮気味に撮ったが[すみません])まだ修繕中であり、やはり訪問は遠慮した・・。
 「ここがおしもちゃんが活躍した町か・・。」と、トラックの往来など激しい交通網を、ひとつ町中に入ると、そこには(タイムスリップしたかのように)城下町ような古い町並みが現われた。そして、そこにポツンと工事中の善立寺さまのお姿が・・。
 やがてそこの門前に、帰宅途中の小学生たちの姿がちらほら。おしもちゃんもその一人として時空を超えて現れたような錯覚を覚えてしまった。・・余談、終わり。
ファイル 1612-2.jpg
 それからしばらくして・・、おしもちゃんは、又お父さんと一緒に、[善立寺]さまにお参りしました。
 その時のことです。
 この日のご住職のご法話のテーマは『地獄』でした。
 「ええですか、皆さん。人のお金を盗んだものは『黒縄地獄』という、恐ろしい世界に往かねばならんのですよ。」とご住職は話しました。
ファイル 1612-3.jpg
 その時、おしもちゃんは真っ青になりました。
 忘れていた自分の秘密を鮮明に思い出したのです。
『あかん⁉わては絶対に地獄落ちや! そやかて、行燈の中や賽銭箱のお金を盗んだのやもん。』
 と、震えあがり、その日は眠ることが出来ませんでした。
(又また余談だが、実際に自分の犯した罪で「地獄に往かねばならないと思い込み、怖くて眠れない」という女の子の悩みを僕は聞いたことがある。・・そして、僕自身も子供の頃、親の財布からお金を盗って買い食いした経験があるので、[地獄往き]という悩みを(深刻ではないが)持ったことがあり、おしもちゃんの事は笑えない。)
 次の日、事の次第をお父さんにすべて話し、謝ったおしもちゃんは、お父さんから[二文]の銭をもらい、お寺に謝りに向いました。
ファイル 1612-4.jpg
 「住職さまー!わては二文の銭を盗みました。絶対に地獄落ちです!どうしたら助かるのでしょうか?今からお金を返してもあかんのでしょうか?・・わぁ、絶対にわては地獄落ちや!助けてください、仏様、住職様!・・わぁーんわぁーん」と泣き始めました。
 それを真面目な顔でじっと聞いていた、お寺の[正空]住職は、ただ優しい顔で「南無阿弥陀仏、ナムアミダブツ」と称えていました。
ファイル 1612-5.jpg
そして、やがてご住職は語り始めました。
「これ、おしもや、大丈夫やで。
 阿弥陀さまという仏様は、正直なおしものような子を、そのまま救うて下さる仏様なんや。
 ・・お前は、心から反省している。懺悔している。阿弥陀さまは、ちゃんと解ってはるんやで。
 地獄には落ちへんで。おしも・・。
 仏様に感謝しよな、おしも。南無阿弥陀仏・・。」
 それを聞いて、おしもちゃんは「ほんま、ほんまに地獄に落ちへんの?・・よかった、良かったー!南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏。」と、泣き声を挙げながら、手を合わせました。 つづく 

紙芝居:「妙好人 八尾のおしもちゃん」(その2)

ファイル 1611-1.jpg
 行燈から見つけた[一文銭]を握って、おしもちゃんは、さっそく駄菓子屋に行き、お菓子を買って食べてしまいました。
 しかしです。
 おしもちゃんの心には、誰にも言えない秘密を、一つ作ってしまったのです。
・・だが、そんなこともいつしか忘れてしまいました。(・・そんなもんやろなぁ。)
ファイル 1611-2.jpg
又、ある日のこと。
 おしもちゃんは、お父さんと一緒に檀那寺の『善立寺』様にお参りに行きました。
 お寺の中はお参りの人でいっぱいでした。
 おしもちゃんは、一番前まで行って、仏様に手を合わせました。
ファイル 1611-3.jpg
 そして、ふと[賽銭箱]を見ると、なんと、又[一文銭]が、賽銭箱の前に落ちていました。
 「ラッキー!」と、ちらりと回りを見て、おしもちゃんはその[一文銭]を自分の着物の中に隠しました。
(そんなもんやろなぁ・・、あかんあかん、あかんがな)
ファイル 1611-4.jpg
 そして、又駄菓子屋に行って、買い食いをしてしまったのです。
 又、一つ、おしもちゃんの秘密が増えてしまいました。
 つづく

紙芝居:「妙好人 八尾のおしもちゃん」(その1)

ファイル 1610-1.jpg
純粋な信仰心においては、飛びぬけたレベルにある人。
 それを[妙好人(みょうこうにん)]といいます。
 妙好人には、男も女も関係ありません。
 又、大人も子供も関係ないのです。
 ここに、一人の子供の妙好人がいます。
 名前をおしも(阿霜)といいました。
 時は、江戸時代。
 場所は、南大阪の[八尾]。(正確には、河内の国:若江郡八尾木村)
 彼女は、善立寺様の門徒(信徒)で、木綿屋利右衛門の娘でした。
 この年、八歳。
 はてさて、なぜ、おしもちゃんは妙好人と呼ばれるようになったのでしょう?
 それでは、始まり、はじまりー。
ファイル 1610-2.jpg
 記録によりますと、おしもちゃんは、おとなしい性格であったそうです。
 ある日のこと。
 おしもちゃんは、行燈の引き出しの中から、偶然、一文銭を見つけました。
 [一文]とは、今の十円ぐらいの価値でした。 つづく

『レティスとラベッジ』を観てきました

ファイル 1609-1.jpg

 黒柳徹子さんの御芝居『レティスとラベッジ』を観てきました。
 お客さんは、ご婦人のファンの方ばかり・・。
 でも、この外国コメディは面白かった。
 コメディっていうのは、シリアスな感じだから面白いのですね。
 又、トットちゃんのおしゃべりは、まだまだ健在って感じでした。

昨日は「寺カフェ」の日

ファイル 1608-1.jpg
昨日は、月一回の『寺カフェ』の日。
 お昼から[のぼり]を立てて準備です。
ファイル 1608-2.jpg
 この日は、娘が手作り看板を作り、それを飾って雰囲気を出しました。
 どうでしょう?
ファイル 1608-3.jpg
 午後2時からの開店なのに、ご近所のおばちゃん達は30分前からご来店です。 
 今回も(門徒さん以外の方も含め)たくさんの方々が来てくださいました。
 有難うございました。

富田林:「常念寺」様の[報恩講]への出講

ファイル 1607-1.jpg
 昨日、富田林市の「常念寺」さまの[報恩講]法要があり、そちらに『紙芝居法話』の出講をさせて頂いた。
ファイル 1607-2.jpg
 こちらには、今年で三回目の出講になる為、檀家の皆さんは、僕の顔やおしゃべりの雰囲気なども、よく覚えていて下さり、大変お話し易かったです。
 有難うございました。合掌

社団法人『富田林薬剤師会』への出前

ファイル 1606-1.jpg
(会場の富田林医師会)
 本日は、富田林薬剤師会へお寺の出前に行って来た。
 つまり、薬剤師の方々への出前法話である。
ファイル 1606-2.jpg
 法話時間は、30分であった為、ギュッと凝縮した『紙芝居法話』にした。
ファイル 1606-3.jpg
 クスリがキーポイントになる為、薬が話の中心になる『子供を亡くしたゴータミー』と、リラックスして頂ける話の『三尺三寸の箸』の二本を演じた。
 早口になってしまい、聞き取り難い所もあったと思うのだが、皆さん、真剣に見て下さった。
 ご静聴、有難うございました。合掌

羽曳野:「元勝寺」様の[報恩講]への出講

ファイル 1605-1.jpg

 昨日、羽曳野市の浄土真宗本願寺派『元勝寺』様へ、(報恩講の為の)出講をさせて頂いた。
 もちろん、『紙芝居法話』が目的である。(僕は紙芝居が無いと人前で喋れない。・・そんな体質になってしまった。とほほ)
 それで、お昼と夜の二座の『法座』があった為、久々に体力的・精神的にハードなスケジュールになった。
 紙芝居の中では(僕自身が)、親鸞聖人に成ったり、はたまた荒くれ武士になったり、鳥になったり、又、金子みすゞさんに成ったりする為、最後の方は、『私は誰?、ここはどこ?』じょうたいになってしまい、何をしゃべっているのか自分でも解らなくなり、聴聞の皆様にご迷惑を掛けたような・・そんな気がする。・・すみませんでした。
 この次の機会が、もしあったとしたら、今度はちゃんと『私は僧侶よ、ここは寺』とハッキリ、区切りをつけて頑張りたいと思います。
 元勝寺の皆さま、本当にお世話になり有難うございました。合掌

オペラ公演『ファウスト』を観てきました

ファイル 1604-1.jpg

 悪魔が耳元でささやく・・「お前の望みは何か?」と。
 ファウスト老人は答える・・「若さがもう一度欲しいのです。」と。
 そして、『お前が死んだ時、魂をくれるなら、その望みをかなえてやろう』と契約が成立する。
 その時から、あらゆる人を巻き込んだ悲劇の物語が始まります。
 昨日、[関西二期会]主催のオペラ公演『ファウスト』を(友人に招待券を頂き)観てきました。
 四時間に渡るオーケストラピット付のフランス語での正式オペラでした。
 以前から、ゲーテのこの作品を紙芝居にしようと企んでいたので、是非観たかったのです。
 迫力満点の素晴らしい公演でした。
 が、とても紙芝居にはできない・・と悟りましたが。