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紙芝居:『源信さまとお母さん』 第1部 (前編)

 オドロオドロシイ~地獄・超!美しく「何にも言えねぇ」極楽、そして《念仏往生》の大切さを説いた書物:『往生要集(オウジョウヨウシュウ)』。
 これは今からご紹介する『源信(ゲンシン)』様という偉ーい(お母さん大好き!)坊さんがお書きになった書物です。
 それでは、日本の『お釈迦さま』とまで言われた『源信さま』とそのお母さんのお話、はじまり、はじまり~。
ファイル 190-1.jpg (僧侶もの11)
 今から一千六十年程前、奈良・大和の国〔当麻(タイマ)の里〕という所で、『源信』様こと(幼少名:千菊丸様)はお生まれになりました。
 幼少の頃、『源信』様は、毎日〔二上山〕に沈む夕日をお母さんとご一緒に眺められ、「夕日の沈む向こうが《極楽世界》なのよ」というお話を、お母さんからお聴きになっていたそうです。
ファイル 190-2.jpg
 ある日のこと、『源信』様は不思議な夢をご覧になりました。
 その夢の中で一人のお坊さんが現れ、「汝、これらの手鏡の中から好きな物を選べ!」と言われたのです。
 『源信』様は一番キレイな鏡を選んだら、そのお坊さんは「それは、お前には似合わぬ。」と言い、曇った手鏡を見せて「これが今のお前には似合っている。もっと心がキレイになれば、美しい鏡が似合うであろう」と言って消えていきました。
 その夢のことをお母さんにお話したら、「あなたは出家してお坊さんになり、心を磨く道を選ぶのが良いのでしょうね・・」と言われました。
ファイル 190-3.jpg
 こうして『源信』様は、お母さんの勧めもあり、9才で比叡山で得度し、仏弟子となったのでした。
 それからというもの、『源信』様は心を磨く厳しい修行を一生懸命にされ、又、熱心に学問を学ばれ、やがて立派な学者になられました。
ファイル 190-4.jpg
 そして、やがて《宮廷》にまで招かれ、〔天皇〕様や〔貴族〕方に御説法をされるにまでお成りになり、『僧都(ソウズ)』という高い位まで戴かれたのです。
ファイル 190-5.jpg
『源信』様は喜びで一杯です。
 この事を一番にお母さんに知らせようと、ニコニコしながら故郷へ手紙を書きました。
 『お母さま、天皇様に褒められて、超・高い位を戴きました。もう、何にも言えねえです。自分を誉めてやりたいです!記念の美しい布も戴きました。どうぞお使い下さい。お母さまにも、もうすぐ楽な暮らしをして戴きますからね! 源信より』と書き、そしてどんな返事が来るかと毎日楽しみに待っていました。
 ・・やがて、待ちに待った手紙が届きました。
 その中身を読み、『源信』様は「あっ!」と叫びました。
 なんと、そこには・・・。 〔後編へ続く〕
 (なんじゃ、この引っ張る終り方は!〔笑い〕) 
 

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