釈放されてから、彰元師はご自分のお寺の離れで、ひっそりと晩年を過ごされます。
昭和20年八月十五日、敗戦。
『・・この戦争は聖戦ではなかった。』と、手のひらを返したようにマスコミが訴えはじめたこの年の夏の終わり頃、ご高齢でずっと寝たままの彰元師に、ご家族は次のようにお話をされたそうです。
「おじいちゃんの言うた通りやったね。・・今に表彰されるかもしれんね。それまで頑張らんといかんよ。」と言うと、
彰元師は「うふふふ、そうかい。」と答えられたそうです。
その昭和20年10月21日、彰元師は77歳で往生されました。
ただ、「今に表彰されるかもしれんね。」と言われた、宗門からのお言葉は無く、宗派が『竹中彰元』師の処分を取り消し、謝罪を表明するまで、2007年まで(約50年間)待たねばなりませんでした。(完全に忘れられ取ったんやろなぁ。・・ああ、可哀想)
現在、明泉寺山門前には、彰元師の言葉『戦争は罪悪である』と刻んだ石碑が建立され、非戦を訴えかけています。
おわり
(明泉寺本堂)
(明泉寺山門前の石碑)
(竹中彰元師の墓)
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紙芝居:「戦争は罪悪である」(その6:最終回)
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