住職のつぼやき[管理用]

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見方を変えれば‥

 「・・住職さん、最近、一人で[寺カフェ]に来られている、あのご年配の男の方はどこの方ですか?」と、今日、あるご門徒の奥さんに聞かれた。
 「あの方は、新興住宅地に引っ越して来られた方です。・・奥さんを亡くされて四年。・・毎月お参りの時に、仏壇の前で泣いておられるので、『コーヒーでも飲みに来て下さい』とお誘いしたら、お孫さんに車で送ってもらい来られるようになったのです。」と、僕は答えた。
 「あぁっ、そうなんですか⁉・・・でも、幸せな方ですね。」と、そのご門徒さんの奥さんがおっしゃられた。 
 僕は『えぇ⁉』と、いう顔をすると、それを見て、
 「ああっ・・はい、亡くなった奥さんが。そんなに泣いてまで、いつまでも想われて、お幸せやなぁと・・。」と付け加えられた。
 
 生きている夫から考えると、(一人ぼっちになって)不幸なことかもしれないが、
見方を変えて・・、仏様となられた奥様から考えると、いつまでも泣いてくれる夫で居てくれて、有難く幸せなことなのかもしれない。
 見方を変えて考えることは、案外、生きている人間にとって、大事なことなのかもしれないなぁ・・。
 今度、このご主人にお伝えしてみよ。

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