住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居:「播州の宇右衛門さん」(その4)

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 宇右衛門さんが、有名な念仏信者と呼ばれるようになった頃のお話・・。
 ある日、宇右衛門さんは、あるお金持ちの家に頼まれて、その家の仏壇のお参りに行きました。
 そして、お参りが済むとゆっくり立ち上がって、帰ってゆきました。
 さて、その日の夜のこと。
 そこの主人が、仏壇の中にしまっておいた二十五両のお金が無くなっていることに気がつきました。
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 「ひょっとして、犯人は宇右衛門さんではなかろうか?・・・いやいや、そんなことは決してない。」と、主人。
 「でも、宇右衛門さんも凡夫のひとり。お金に困ってつい、盗んでしまったんじゃないでしょうか?」と妻。 
 そこで、失礼を承知で、宇右衛門さんに聞いてみることにしました。
 すると、宇右衛門さん、
 「はい、私が盗みました」と言ったのです。
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 「はい、すまぬことをしてしまいました。」と、宇右衛門さんは詫びて、お金を返したのでした。
 ・・ところがです。
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 しばらくして、そこの息子が帰って来て言いました。
「そっそのお金は私が借りたんだよ。宇右衛門さんが犯人じゃないよ!」と。
 そこで、その親子は大慌てで、宇右衛門さんの家に謝りに向かいました。
 すると、宇右衛門さんは「あぁっ、そうですか。・・では、私が前世で借りたお金では無かったということですね。・・あぁっ良かった」と、喜んだということです。(・・天然ちゃんか、生き仏か?)
 次回、最終回 つづく

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