昭和八年、若き昭和天皇は和歌山に来られた時、「是非、クマグスに会って、生物学の講義が聞きたい」とおっしゃいました。(すでに日本でも(クマグスは)有名人になってたんやね)
そして六月一日、昭和天皇は軍艦『長門』で田辺を訪れ、その艦上でクマグスにお会いになられたのです。
この時クマグスは、昭和天皇にいくつかの〔生物の標本〕をお土産に持って行きました。
その標本入れのケースに、クマグスはビックな『森永ミルクキャラメル』の箱を選び、天皇に差し出しました。(そんなデカイ箱のキャラメルケースが当時にもあったんやね。)
(実際の森永キャラメル箱)
昭和天皇はそれを見て、大変愉快な表情をされたということです。
クマグスの物にこだわらない愉快なエピソードの一つです。
(新製品の森永キャラメル)
余談であるが、(写真)は先日買ってきた平成の『森永キャメル』である。プリン味とチョコレート味が増えていた。驚いたわ!ちなみに小豆味もあった。(キャラメルは常に進化しているんや・・)
さて、型破りな人生を送ったクマグスでしたが、太平洋戦争が始まった昭和16年の12月に病に倒れます。
そして12月29日に亡くなりました。
その最後、布団の中から語った言葉が記録されています。
「この部屋の天井に美しい紫の花が咲いている。医者を呼ぶと花が消えてしまうので、どうか医者は呼ばないでおくれ・・」と。
きっと幽霊の見えたクマグスですから、(極楽浄土の?)この美しい花々が見えたのでしょうねぇ。
・・そして息子の名を二度呼び、息絶えました。
南方熊楠(ミナカタ・クマグス)、行年75才。
出世や名誉よりも自分の夢を追い求めた、ある意味、はちゃめちゃで、自分に正直に生きた人の一生でした。 おしまい
lako 2012年05月31日(木)10時17分 編集・削除
いやー、日本だけの枠で収まらない・・
目に見える世界だけで収まらない・・・
痛快な人物!!
よかったですわー!!
田辺の記念館もいかねば!!!