住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居:『幸福の王子』 〔後編〕

・・やがて、あれ程美しく輝いていた〔王子〕の姿は、
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《灰色》に変わってしまいました・・。
 そしてある雪の日、
「〔王子〕のお手伝いが出来て、僕は《幸福》でした。ありがとうございました・・。」と、つばめはそう言うと〔王子〕の足元にバサッと落ちて死んでしまいました。
 そのとたん、〔王子〕の像の中で、ビシッと何かがハジけた音がしました。
 それは、悲しみのあまり〔王子〕の《鉛の心臓》にヒビが入った音でした。

 あくる日の朝、町の市長や市会議員たちが〔王子〕の像の所にやって来て言いました。
「おい見たまえ、《幸福の王子》も大層みそぼらしくなってしまったなぁ・・。宝石も無くなっているし、しかも足元には〔つばめ〕が死んでいるぞ!・・おい、誰か、あの銅像をただちに取り外して、鋳物工場で溶かしてしまいなさい!」
 こうして〔王子〕の像は取り外され、溶かされました。
 ところが不思議なことに、〔王子〕の《鉛の心臓》だけは、溶かすことが出来ず、〔つばめ〕の遺体とともに、町のゴミ捨て場に捨てられる事になりました。
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 その一部始終を見ておられた《神様》が〔天使〕の一人にこう命ぜられました。
「あの町で、《最も尊いもの》を二つ持って来るように!」と・・。
 〔天使〕は《鉛の心臓》と〔つばめ〕の遺体を持って、《神様》の元に帰って来ました。
《神様》はおっしゃいました。「そうだ。よく正しく選んできた。この〔つばめ〕は《天の花園》に住まわせて、自由に唄い飛び回らせよう。・・そして《幸福の王子》には、神の黄金の町で末長く私の名を讃えさせることにしよう」と・・・。おしまい
 
 ・・さて、このお話は《キリスト》さんの教えが、背景にあるような感じなのだが、僕にはどうしてもこの〔幸福の王子〕が、《おシャカ様(ブッタ)》に重なってしまうのである。
 本来、『宗教』というものは、世の東西を問わず《普遍的》なモノなのかもしれない・・と思うのである。
 ・・だから、いつもこの『紙芝居』の最後は《幸福の王子》が《ブッタくん》に変身させるようにしているのである・・〔笑い〕
 めでたし、めでたし・・。
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