住職のつぼやき[管理用]

記事一覧

※画像をクリックすると拡大されます。

紙芝居: 『インドのえらーいお坊様のお話~頼りになる者の巻』(中編)

ファイル 1982-1.jpg
弟子は言われた通りにしました。
・・そして、死んだようになりました。
 母、妻、その他の肉親たちは、彼が突然亡くなったと思い泣き始めました。
 折も良し、その時、医者に変装した師匠が訪ねてきました。
「わしは医者だが、どうして泣いているのか⁈」と訪ねると、家族は訳を話しました。
 そこで、医者はみんなの前で言いました。
ファイル 1982-2.jpg
「ここに良い薬があります。これを飲ませると、旦那さんは必ず生き返ります。
 ・・だが、一つ条件があります。
 この薬は、まず最初に、親族の者が飲まなければならないのです。
 それから、旦那さんに飲ませます。
 すると、旦那さんは生き返ります。・・が、最初に飲んだ者は死ななければなりません。
 見渡したところ、お母さんも奥さんも、親戚の方たちも、何人もおられる。
 きっと、どなたか、この薬を飲んでくださるでしょう。
そうすれば、この前途ある若者の命は助かります。」と言いました。
 もちろん、幽体離脱した弟子は、すべてを聞いていました。
ファイル 1982-3.jpg
 医者のふりをしていた師匠は、まず母親に声を掛けました。
 母親は嘆きのあまり、床の上を転げまわって泣いていたのですから・・。
「お母さん、もう泣くことはありません。
 早くこの薬をお飲みなさい。そうすれば、息子さんは生き返ります。・・もっとも、あなたは死にますが・・。」と言いました。
 母親は薬を手のひらにのせて、考え始めました。
 ずいぶん、考えました。
 そして、医者に言いました。 つづく
ファイル 1982-4.jpg

コメント一覧

コメント投稿

  • 「名前・コメント」欄を入力し、投稿ボタンを押してください。
投稿フォーム
名前

「Eメール・URL」欄を表示する (迷惑メール対策のため、アドレス欄を非表示にさせて頂いています)

コメント
文字色
削除キー
公開設定

上に戻る