昭和34年、露子は、自宅で二度目の[脳出血]を起こします。
そして、享年78歳で、その生涯を閉じることに成ります。
亡くなったその日は、ちょうど晴れ渡った秋の日だったそうです。
虫干しの為、色鮮やかな着物の中で、露子は倒れて亡くなったと伝わっています。
(杉山邸内)
『人の世の 旅路のはての 夕づく日 あやしきまでも 胸にしむかな』
これは、露子七十代の歌です。
明治時代のロマンチズムの清純さを、代表する歌人であった石上露子。
南河内随一の大地主の娘に生まれ、才色兼備を持ち合わせながら、波乱万丈の人生を生きねばならなかった露子。
それでも、彼女は懸命にその人生を生き抜きました。
今、露子の杉山家は、富田林市が買い取り、国の重要文化財の指定を受け、一般市民に公開しています。
おしまい
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紙芝居:「歌人 石上露子(いそのかみ・つゆこ)」(その9 最終回)
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