住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居:「妙好人 六連島のお軽さん」(その7)

ファイル 1599-1.jpg
 西教寺住職の現道師は、当時、日記を付けておられました。
 その中で、おかるさんと幸七さんのお寺に来院した時の一日の様子を書いていらっしゃいます。
 次の通りです。(注:拙僧現代語訳)

 『ある日、幸七とおかるが連れだってお寺に参って来た。
 住職である私と、三人で輪になって、茶飲み話をしていた時、何かのついでに、おかるが幸七をかえり見て、ニコニコ笑いながらこう言った。

(おかる)「この人が浮気をしなさった時は、いっそ死んでしまいたい程、私は悩みました。・・がしかし、思えばそれが御縁で、こうして尊いお慈悲に遇わせて頂けたのですから、この人が私にとっての尊い仏法の導き師匠である《善知識》です。」と言うと、幸七は恥ずかしそうに・・、

(幸七)「お前にそう言われると、何とも恥ずかしいことだが、しかし、私もこうしてお前の導きで、お念仏に遇わせてもらえたのだから、お前こそ、わしの師匠《善知識》じゃ。」と、言ったのだった。その二人の幸せそうなやりとりを聞いて、私はこう言った。

(現道住職)「おかるにせよ、幸七にせよ、こうして真剣に仏法を聞いてくれるお同行が居てくれればこそ、怠けがちな私も励まされて、お聖教を身を入れて読ませて頂ける。お前たち二人こそ、私のこよなき仏法の師匠《善知識》じゃ。」と私は言った。ちゃんちゃん。(ちゃんちゃんは書いてない。)』
と、日記に書かれています。
 つづく(次回、最終回)

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