住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居:「捨聖 一遍上人」(その4)

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(一遍)「さぁさぁ、皆の衆、この[南無阿弥陀仏]と書かれたお札をお受け取り下され!
 そうすれば、必ずや極楽へ往生することができますぞ!」
 と、一遍上人親子は四国を離れて、摂津の国(四天王寺)などを巡り、『念仏札』を配って歩き続けました。(これを『賦算(ふさん)』という)
 この当時、『お念仏』が書かれた[お札]を手渡して、その代わりに、わずかなお布施を頂いて、旅を続けることができたのです。
 そして、やがて一行は、和歌山県の熊野へと差し掛かった時・・、
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 山道を下って来る[修験者]の一行と出遭います。
(一遍)「このお札をお受け取り下され。そして、信心を起こして阿弥陀仏の名を称えて下され。必ずや、極楽往生できますぞ」と、一遍さまが言うと、
(修験者)「わしは要らん」と、修験者の代表は答えました。
 そしてさらに、
(修験者)「わしに信心を起こせと言われても、わしにはその[阿弥陀仏]を信じる気持ちには(まだ)成れん。・・・だから、極楽へは往生したいが、その札を受け取ったら、わしは自分に嘘をついたことになる。
 だから、要らん!」と、続けました。
 これを聞いて焦った一遍さまは、「まぁ、そう言わずに、とにかく受け取って下され!!」と、強引にお札をその修験者に手渡し、その場を去りました。

(一遍)「なんと、なんと、後味の悪いこと・・。私は信心が起こらないという人に、強引に[阿弥陀仏]のお札を押し付けてしまった。・・私のやってることは、とんでもない間違いなのではなかろうか??」と、一遍さまは悩みました。(どうする、一遍!?)
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(実際の念仏札の大きさは、縦7・5センチ、横2センチ、ということだ。書かれてある文字は『南無阿弥陀仏 念仏往生 六十万人』。一遍上人は、六十万人の人にこのお札を配ろうとしたのだ。・・実際に作ってみたら、本当に小さい!・・でも当時、紙はとても貴重なものだったのだろう。・・ちなみに横は、僕のスマホ。)
つづく

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