(職員)「〔処分機〕の中の犬たちは驚く。
やがて、ガスが充満するに従い、犬たちは顔を上に向け、口を大きく開け、・・そして数分後、静かに折り重なるように、その場で倒れて死んでしまうんだ。」
(職員)「やがて〔処分機〕の中のガスは抜かれる。
そしておじさん達は中に入って、犬たちが完全に死んでいるかを確認するんだ。
犬たちのその顔は、死んでも尚、飼い主を信じているかのように穏やかな表情をしている。
おじさん達は、その犬たちの首輪を一つ一つ丁寧に外す。
そしてその後、再び〔処分機〕に戻してボタン操作で〔焼却炉〕に移すんだ。」
(職員)「焼却炉の中の温度は、摂氏八百度。
だから犬たちの遺体は、瞬く間に焦げて、煙になってしまうんだ。
そして骨となり、その後細かく砕かれて、土のうに詰め込まれ
〔産業廃棄物〕になって捨てられる。
君たち、よく覚えていて欲しいんだ。
犬たちの命は、決して灰になる為に生まれてきたんじゃない。
生きる為に生まれて来たんだ。
その命に対する責任は、飼い主はもちろん、これからみんなで考えていけないと思うんだ。」 つづく
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紙芝居:「犬たちをおくる日」(その5)
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