住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居:『太子と雪丸』(その4 最終回)

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ボクは、太子と共に生活できて、とても幸せだった。
・・でも、この世でのお別れの時が来た。
 犬は人間よりも寿命が短いからね・・。
 ある日、朝早く、ボクは太子の床の横で、ひっそりと命を終えた。
 太子は起きたら、悲しむだろうなぁ・・。
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だからボクは、太子の夢に出て、お別れの挨拶をすることにした。
雪丸「太子、今までありがとうございました。
 ・・ボクはとても幸せでした。
 おそらく、太子のことだから、ボクが死んだら悲しんで、ボクのお墓を作ってくれると思います。
 その時、最後のお願いがあります。
 もし、お墓を作ってくださるなら、以前、[片岡山]で、太子の施された男の人のお墓近くに、ボクのお墓も作って頂けないでしょうか?
 ・・実は、こちらの世界に来て解ったのですが、あの男の人は[達磨(ダルマ)大師]の生まれ変わりだったんです。
 太子にお会いしたくて、達磨ひふみん、いや大師はあの姿をされてたんですよ。
・・ボクもその近くで眠りたいのです。いや、そこから太子を見守りたいのです。」
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太子「・・わかったよ、雪丸。
 お前の望みをかなえてやろう。
 私を癒してくれてありがとう!いつまでも私を、いや皆を墓から、いや、天空から(ドローンになって?)見守っておくれ・・さよなら、雪丸。」
こうして、聖徳太子の愛犬[雪丸]は、今も奈良県北葛城郡王寺町にある、達磨寺の境内にまつられているということだ、ワン。 おしまい
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(達磨寺境内、一号墳・雪丸のお墓?と云われている)
 少しのあとがきだワン!
 達磨寺に行って感じたのは、本当に雪丸が犬であったのか?ということだ。
 人間の言葉が理解でき、お経が読める白い犬・・、しかも太子よりも早く亡くなり、きちんと埋葬もされている。
 考えてみたら、これって、聖徳太子の(異国から来た病弱で賢い)お付きの少年ではなかったのか?・・つまり織田信長でいえば、寵童・森蘭丸みたいな存在ではなかったのか?・・と思った。想像だが。・・あぁ、夢が無くなる想像だワン。
 今、王寺町イメージキャラの雪丸のドローンが、毎日、王寺町の空を飛んでいるらしい。
 来年は、一度、生雪丸ドローンを見て見たいと思っているワン。
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(奈良県王寺町『達磨寺』さま)

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